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10-31(土)

「贖罪」  湊かなえ

取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる─これで約束は、果たせたことになるのでしょうか?衝撃のベストセラー『告白』の著者が、悲劇の連鎖の中で「罪」と「贖罪」の意味を問う、迫真の連作ミステリ。本屋大賞受賞後第一作。


<感想> ★★★★★

本書は『告白』で大ブレイクした湊かなえさんの三作目にあたる作品です。 

装丁がちょっと可愛らしいんだけど中身は相変わらずのブラック路線です。 

『告白』が爆発的に売れた背景はいくつかあると思いますが、作品を読ん

だ範囲で言えるのは本格ミステリーの面白さに加えて、小説が本来持って

いる「読み応え」という要素がしっかり備わっていたからだと思います。 

中でも告白体で書かれた第一章は巧みで、個人的には中盤からラストに

かけてのドンデン返しなんてどうでもいいよ・・・などと思ってしまいました。


さて、『告白』では主人公に自らが抱える心の闇を語らせていますが、本書

はその手法のみで構成されています。 15年前に起きた幼女殺人事件の

現場に居合わせた被害者の友達と、その母親、4人の告白体です。 この

点に関しては『告白』の二番煎じだという声もありますが「あれ」をもっと読

みたいと思っていた読者の期待には充分こたえています。 


特に、内面に抱える邪悪な部分をまったく自覚せずに平然と語るある人物

のくだりは、これ以上やると読者はヒクというギリギリまで書いています。こ

のあたりは見極めがうまいというか、ちょっと挑戦的だなとも感じました。

一方で、グリーンスリーブスが流れる田舎の風景や、そこに住む人たちもよ

く描かれています。


欲を言うならキリがないし、取ってつけた感じのするオチは不要な感じもし

ますが、新進のベストセラー作家という肩書きを持(つ)たされている湊か

なえさんは、予想以上の実力をお持ちなのではないか?そんなことを感じ

た一冊でした。
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