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10-29(木)

「赤目四十八瀧心中未遂」  車谷長吉


「私」はアパートの一室でモツを串に刺し続けた。向いの部屋に住む女の背中一面には、迦陵頻伽の刺青があった。ある日、女は私の部屋の戸を開けた。「うちを連れて逃げてッ」―。圧倒的な小説作りの巧みさと見事な文章で、底辺に住む人々の情念を描き切る。直木賞受賞で文壇を騒然とさせた話題作。



<感想> ★★★★★

車谷長吉キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

ってな感じの作品でした。 あまりにも暗すぎて滅入ってしまう・・と思いつつ、

独特の文章表現にハマって2冊読みました。 直木賞受賞作なので、もしか

したら・・という思いはありましたが、私小説とエンターテイメントのハイブリッ

トとも言える本書は、小説を読む楽しみを改めて感じさせてくれた一冊になり

ました。


冒頭で独特の文章と書きましたが、ひとことで言うなら湿度と匂いを感じるこ

との出来る文章です。 時に嫌悪感さえ覚えますが、この点は秀逸としかい

いようがありません。 さらにつけ加えるなら車谷さんは相当ハードな人生を

送ってきたようで、その人生観が端々にうかがえます。 


現代文学の作家さん達はすごく器用で、小説とエッセイをきっちり書き分けて

読者サービス(顧客確保)をするわけですが、私小説にこだわる車谷さんはそ

んな姿勢を微塵も見せません。 作家というよりは文士という言葉がしっくりく

る稀有な存在です。


さて、本書の舞台は兵庫県の尼崎。 職業を転々としながら辿りついた「私」

は冷暖房もテレビもないアパートの部屋でモツを串に刺す仕事にありつきま

す。 周囲を取り巻くのはアンダーグラウンドに片足を突っ込んだ人ばかりで、

良くも悪くも昭和を感じさせます。 


前半ではそこに渦巻く情念のようなものを他所者である「私」の視点で描いて

いきます。 とにかく暗いんだけど、それぞれのキャラクターの繰り出す言葉

は生き生きとしています。

「・・男の腐れ金玉が勝手に歌歌いだすほどの器量良しやわな。・・・」

これには唸ってしまいました。(笑) 

不穏な空気が漂ってくる後半では、その情念が激しく動き始めます。 そのあ

たりから一気に加速していくわけですが、私はこの点をエンターテイメントと

して捉えました。 


読後感の良し悪しも読者によって異なると思います。 それを踏まえるなら万

人向けとはいえません。 ただ、宮本輝さんの初期作品がお好きな方なら間違

いなくハマると思います。

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Comment


 

Re:「赤目四十八瀧心中未遂」  車谷長吉(10/29)

おはようございます。
私はこれで車谷長吉を知りました。
いやぁ~、なんとも言い表しがたい読後感でしたね~。
で、続けて「塩壺の匙」「忌中」と読んでしまいました(^^;)

 

Re:「赤目四十八瀧心中未遂」  車谷長吉(10/29)

キター!は嬉しいですね(著者でもないのにキター)
これを読んだとき、黒岩重吾の西成小説を思い出しました。
毒を喰らわば皿までも。次は何読みますか?(笑)

 

hamutanさん

こんにちはぁ~♪

>おはようございます。
>私はこれで車谷長吉を知りました。
>いやぁ~、なんとも言い表しがたい読後感でしたね~。
>で、続けて「塩壺の匙」「忌中」と読んでしまいました(^^;)

この作家さん直木賞作家の割には知名度イマイチなので読まれている方少ないだろうなぁ~と思っていましたが、密かに(笑)読まれている方多いようですね。

 

読子さん

こんにちはぁ~♪

>キター!は嬉しいですね(著者でもないのにキター)

ホント面白かったです♪
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!はちょっと古いなぁ~と思いつつその感情を抑えることが出来ませんでした(笑)

>これを読んだとき、黒岩重吾の西成小説を思い出しました。

黒岩重吾!シブいですね。 タイトルチェックしときますね。

>毒を喰らわば皿までも。次は何読みますか?(笑)

次はエッセイ読みたいと思います。「銭金について」探してみます。

 
 
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