プロフィール

きたあかり

Author:きたあかり
文芸書中心の読書日記です。
読書傾向はフリーエリアの円グラフを見てください。 サイトのご案内

フリーエリア
ひとこと掲示板
FC2カウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

-----(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
10-26(月)

「春のオルガン」  湯本香樹実


小学校を卒業した春休み、私は弟のテツと川原に放置されたバスで眠った―。大人たちのトラブル、自分もまた子供から大人に変わってゆくことへの戸惑いの中で、トモミは少しずつまだ見ぬ世界に足を踏み出してゆく。ガラクタ、野良猫たち、雷の音…ばらばらだったすべてが、いつかひとつでも欠けてはならないものになっていた。少女の揺れ動く季節を瑞々しく描いた珠玉の物語。


<感想> ★★★★★

子供から大人になる過程でいくつかの節目があります。 その中でも最も印

象に残っているのはと問われれば中学入学時です。 制服を着て学校に行

く。 英語が授業に加わる。 部活動がある。 公共交通料金が「おとな」に

なる。 本書の主人公はその場所に身を置いている少女です。


さて、湯本作品を読むのは四作目ですが一貫しているのは祖父母(年寄り)

のいる世界です。 その世界観の中で、湯本さんはさまざまな物語を紡いで

いくわけですが、そのメインテーマは「死」です。 生まれてくるものがあれば

死に行くものがあるのは当然の摂理で、主人公の少年少女と祖父母はその

関係にあります。 


本書の主人公も祖母の死に際に感じたあることがきっかけで悪夢を見るよ

うになります。 周囲は最悪のコンディションで大人の扉の前に立たされた

少女の内面を理解しようとはしないし、彼女もそれを理解してもらおうと思っ

ていません。 湯本さんはそのあたりをドラマチックに描くのではなく、あく

まで淡々と描いていきます。 それを退屈と感じるかリアルと感じるかで、こ

の作品の評価は分かれるのではないかと思いますが、丁寧に読んでいくと

あの頃の自分と出会うことができます。
 


余談ですが、文庫の解説は角田光代さんです。

先日のニュースで、角田光代さん、11歳年下ロックバンドドラマーと結婚

とあったんですが・・・結婚してたんじゃないのか????

新刊が出ないなぁ~と思ってたんだけどイロイロお忙しかったんですね。

これを肥やしとして一層のご活躍を期待します。(汗)


関連記事
スポンサーサイト
 

Trackback

URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 

Comment


 

Re:「春のオルガン」  湯本香樹実(10/26)

私、湯本果樹実さんというと、ひなびた温泉地の小高い丘の斜面に、冬の日差しをあびて、橙色のみかんが実っている。そういう光景が目に浮かびます。

なんと単純な!!って、今、笑ったでしょ?
でも、その作風もちょっとそれに近いような気も・・・
地味だけど、ときどき読み返しては、冬の日なたのみかんみたいな気分に浸れる、大好きな作家です。
これ、きっと読みますね。

 

ぱぐら2さん

こんばんはぁ~♪

>私、湯本果樹実さんというと、ひなびた温泉地の小高い丘の斜面に、冬の日差しをあびて、橙色のみかんが実っている。そういう光景が目に浮かびます。

>なんと単純な!!って、今、笑ったでしょ?

あれっ?聞こえちゃいました。(笑)
私は湯本さんの作品を読むと自分が子供時代をすごした町が思い浮かびます。 登場人物ってあまり裕福って感じじゃなくて狭いアパートなんかに住んでいるじゃないですかぁ~私もずぅ~と文化住宅に住んでいたので・・・。

>でも、その作風もちょっとそれに近いような気も・・・
>地味だけど、ときどき読み返しては、冬の日なたのみかんみたいな気分に浸れる、大好きな作家です。
>これ、きっと読みますね。

湯本さんはいい作品を書くんだけどホント寡作ですよね。 唯一それがザンネンです。

 

Re:「春のオルガン」  湯本香樹実(10/26)

こんばんは!
私も読みました。よかったですねぇ。
ぱぐら2さんにおすすめです。
掲示板のようにつかってしまい、ごめんなさい。

 

cyn1953さん

こんにちはぁ~♪

>こんばんは!
>私も読みました。よかったですねぇ。
>ぱぐら2さんにおすすめです。

アニキも読まれていたんですね。ホントいい作品でした。

>掲示板のようにつかってしまい、ごめんなさい。

とんでもないです♪

 
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。