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09-26(土)

「骨の記憶」  楡周平


没落した東北の旧家の嫁のもとに届いた宅配便は51年前に失踪した父の頭蓋骨だった。差出人は、中学卒業後、集団就職で町を出てその翌年に火事に遭って死んだはずの同級生。いったい誰が、何のために―。隠されていた過去が、昭和の記憶とともに今、明らかになる。人生の光と影を余すところなく描いた力作長篇。



<感想> ★★★★★

この本は「読書メーター」に参加されている方から教えていただきました。 

二月に出た作品ですが、あまり話題になっていません。 えっ!ナゼ

なんだろう??
と考えこんでしまうほど面白い作品でした。


さて、本書の主な舞台は昭和30年代前半です。 あくまで個人的な見

解ですが、夜の闇の深さは時代の雰囲気を推し量る手段になるのでは

ないかと思います。 

文字通り焼け野原だった終戦直後の夜の闇でもなく、一晩中コンビニの

灯が点る現代の夜とも異なり、昭和30年代前半の夜は薄暗い夜だった

のではないかと想像します。  この薄暗闇を描く著者の描写は秀逸で

その舞台装置を背景に集団就職で上京した主人公が、時代の階段を一

気に駆け上って行く過程がスリリングです。 


リアルなキャラクターは同じ時代を生きた「金の卵」と呼ばれた人たちの

生きざまを垣間見たような気になりました。 彼が駆け上がった階段の

先に待っていたものは何だったのか? 彼が終生抱き続けたコンプレッ

クスの根源である故郷とは何だったのか?それを踏まえるならこれは彼

個人の物語でなく、日本という国そのものの物語であると言えます。


ミステリーの要素に加えて『嵐が丘』的な味付けもされているので、あら

ゆる方にお楽しみいただける作品だと思います。 

興味のあるかたは是非!!

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