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09-06(日)

「ジャージの二人」 長嶋有


恒例の「一人避暑」に行く父親と犬のミロにくっついて、五年ぶりに北軽井沢の山荘で過ごす小説家志望の「僕」。東京に残った妻には、他に好きな男がいる。危ういのは父親の三度目の結婚も同じらしい。―かび臭い布団で眠り、炊事に疲れてコンビニを目指す、アンチスローな夏の終わりの山の日々。ゆるゆると流れ出す、「思い」を端正に描く傑作小説。翌年の山荘行きを綴る『ジャージの三人』収録。


<感想> ★★★★☆

肌に合うという慣用句がありますが、私にとってこの作品はまさにそんな

感じでした。


さて、本書には社会や家庭からドロップアウト気味の父子が山荘で過ごす

数日間を描いた表題作と翌年の夏休みを描いた『ジャージの三人』の二

編が納められています。 祖母の集めた古着のジャージ(装丁参照)に袖

を通して過ごす父子には大きなドラマが用意されているわけではなく、ただ

ひたすらまったりと過ごす様子が描かれています。 


退屈と言えばかなり退屈な小説ですが、達観した感のある父子の様子や

彼らの会話の間に生まれる独特の間が印象的です。 文章もこねくり回さ

れているということもありません。平易に文章で綴られることの多い長嶋作

品ですが、この作品はそれがさらに顕著です。 


このシチュエーションなら父子ではなく母娘だろうという気もするんだけど、

そうした場合はそのまま江國香織さんの初期作品に近いものになるかと

思います。  高原を通りぬけていく風や近所からもらう野菜。 五右衛門

風呂でトイレは汲み取り式。 カマドウマが飛び跳ねている台所。別荘とい

うには程遠い山荘がなんとも味わいがあって、ちょっとku:nelしています。 


江國香織さんの初期作品がお好きな方。 ku:nelを購読されている方。

また、なんかメンドくせぇ~ 俺は他の人よりヘッポコかもしれないとお感

じの諸兄におススメいたします。


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