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11-29(土)

「切羽へ」 井上荒野


静かな島で、夫と穏やかで幸福な日々を送るセイの前に、ある日、一人の男が現れる。夫を深く愛していながら、どうしようもなく惹かれてゆくセイ。やがて二人は、これ以上は進めない場所へと向かってゆく。「切羽」とはそれ以上先へは進めない場所。宿命の出会いに揺れる女と男を、緻密な筆に描ききった哀感あふれる恋愛小説。


<感想> ★★★★☆

いうまでもなく今期直木賞授賞作です。

基本的な定義はさておき、芥川賞が静だとすれば直木賞のそれは動。 と

かく派手な印象が強いわけですが、本書はとてもジミな作品です。

既婚女性を主人公にした恋愛小説といえば、しばしば小説やドラマ、映画の

題材になります。 この類の作品でつきもののアイテムと、そこそこの文章力

があればそれなりに面白い作品に仕上げることが出来ますが、井上荒野さ

んはあえてそれを放棄しています。 


山場のないストーリーは平板すぎるほど平板で、ドロドロ系に慣れ親しんでい

ると物足りなさを感じるかもしれません。 しかし、一人称形式で語られている

本書を私小説として読み進めていくその秀逸さに気がつくはずです。 それに

「切羽へ」というタイトルと併せると、このジミな作品の直木賞授賞が順当であ

ったことを理解できると思います。

 
作中では明らかにされていませんが、父である金子光晴の資料館がある長

崎県の崎戸町(現西海市)が舞台だとされています。 かつて炭鉱で栄えた

島の四季の描写も秀逸です。 三菱崎戸炭鉱


良質かつ上質な小説をお読みになりたい方にオススメです。


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Comment


 

Re:「切羽へ」 井上荒野(11/29)

図書館で予約していてやっと手元に届きました。
次に読む予定です。
きたあかりさんの感想いろいろ参考にさせてもらっていますね。

 

ケイプコッドさん

こんばんはぁ~♪

>図書館で予約していてやっと手元に届きました。
>次に読む予定です。
>きたあかりさんの感想いろいろ参考にさせてもらっていますね。

正直言って一度読んだだけではパッと来なかったんだけど、もう一度読んでこの作品の深みに触れることができました。 

 
 
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