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06-05(木)

「古書彷徨」  出久根達郎



毒薬の本を探す人、毎年一度同じ日に現われる客…古本愛好家はちょっと変わった人ばかり。古本をめぐる人間模様のさまざまを掬い取った軽妙達意のエッセイ五十余篇に、稀覯本のいかがわしい悪徳商法を描いた短篇「聖紙魚」を加える。   



<感想> ★★★★☆

出久根達郎さんの作品を初めて読んだのは第108回直木賞(92年)を受賞

した『佃島ふたり書房』です。

直木賞と言えば脂の乗り切ったエンターテイメント系の作家に贈られる文学

賞です。 この回、私は宮部みゆきさんの『火車』を本命視していました。 

失礼ながら出久根達郎・・誰?という感じでした。 

古書の世界を描いた受賞作は予想以上に面白い作品でしたが、さらに驚い

たのは著者が古本屋の店主だということです。 中学を卒業後集団就職で

上京、それ以降は専ら、古書の世界で生きてきたと当時のプロフィールにあ

りました。 


本書はそんな出久根達郎さんが直木賞を受賞する5年前に出版されたエッ

セイです。 初出を見ると文芸誌ではなく業界紙などに書かれたものがほと

んどです。 自分の店にやってくる客とのエピソードや古書への思い入れを

軽妙洒脱な文体で綴っています。 

87年と言えばバブル最盛期ですが、そんな時代にあって著者は古本の魅

力を次のように語っています。


明治時代の語学の本を開いていたら、膝にこぼれたものがある。 つ

まんでみると、いり豆である。 もはや香りもうせた豆粒であったが、

恐らくは筒袖の書生さんがランプの下で、これをかじりながら勉強して

いたのにちがいない。 百年後の私が、はからずもその同じページを

読んでいるのである。
 


本の間に挟まっていた豆粒を不潔だと感じるのは正常な神経だと思います

が、それを踏み越えて、そこに浪漫を感じる方であれば本書を含めた出久

根達郎さんの世界を存分に楽しめるのではないかと思います。 

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Comment


 

Re:「古書彷徨」  出久根達郎(06/05)

私も出久根さんは大好きです。
独特の、暖かい味わいのある文章をお書きになりますよね。

 

croissant14さん

こんばんはぁ~♪

>私も出久根さんは大好きです。
>独特の、暖かい味わいのある文章をお書きになりますよね。

出久根さんの文章はエッセイと言うより随筆と言ったほうがピッタリきますよね。 
-----

 

Re:「古書彷徨」  出久根達郎(06/05)

出久根さんは、会社の人から聞いて知りました。
その人とは偶然に図書館であってお互いに本が好きなこともわかったんです。
会った事もあるって言っていたような。
きたあかりさん、本当にいろんな本を読んでるね。

 

ケイプコッドさん

>出久根さんは、会社の人から聞いて知りました。
>その人とは偶然に図書館であってお互いに本が好きなこともわかったんです。
>会った事もあるって言っていたような。

おぉぉ~そりゃスゴいですね!!
才能とは案外身近に転がっているものなのかもしれませんね。

>きたあかりさん、本当にいろんな本を読んでるね。

他に道楽が見つかられるといいんだけどね。

 
 
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