プロフィール

きたあかり

Author:きたあかり
文芸書中心の読書日記です。
読書傾向はフリーエリアの円グラフを見てください。 サイトのご案内

フリーエリア
ひとこと掲示板
FC2カウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

-----(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
06-03(火)

「荒野」  桜庭一樹

北鎌倉の旧家で、恋愛小説家の父、若いお手伝いさんと3人で暮らす12歳の少女・山野内荒野(こうや)。 中学の入学式に向かう電車で彼女は一人の少年に助けられるのですが、教室で再会した彼はなぜか氷のような視線を荒野に投げかけてきます。 「好き」という気持ちの、最初の光が兆すその瞬間。「子供」が「少女」にかわる、本人にもわからない臨界点。 「恋」、「青春」、そして「女」というものをまったく新しい姿で描きだす、感動の長篇小説です。


<感想> ★★★★☆

本書は先月末に出た桜庭一樹さんの最新刊です。

直木賞受賞作の『私の男』では、あらゆる意味で度肝を抜かれましたが、

この作品はよい子のみんなも安心して読める内容です。(念のため・笑)


思春期の少女の三年間を三部構成で描いていますが『少女には向かな

い職業』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』
で味わった独特の重さや読

後感の悪さはありません。 小説家の父親は女癖が悪く、父子家庭の主

人公はその影響を受けることになりますが、娘を気遣う父親は好感がも

てます。 むしろ多様化する家庭環境にあって主人公のそれは特別とは

言い難く、フツーの中学生と考えても差し支えありません。 


そんな主人公が少女から大人になる過程を描いています。 この点に関

してはいくつかの作品の感想で申し上げたので割愛しますが、誰もが通

り過ぎる思春期を俯瞰で描くさまは秀逸としか言いようがありません。

さらに、舞台になっている鎌倉を一度でも訪れたことがあれば、十二分

に堪能できると思います。 


桜庭一樹さんをお読みになったことのない方は、姫野カオルコさんの『ツ

・イ・ラ・ク』
の過激さを取り去って、森絵都さんの『永遠の出口』を更に深

くしたといえばわかりやすいと思います。


十一月最後の日だった。

冬の始まり。

山野内荒野は、十二月生まれ。

もうすぐ十三歳の時間が、永遠に終わる。

新しい季節がすぐそこまでやってきている・・・。


第二部第一章からの引用ですが、この文章にシビれた方にはヨーシャな

くオススメいたします。 


文藝春秋社『荒野』特設サイト 

関連記事
スポンサーサイト
 

Trackback

URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 

Comment


 

Re:「荒野」  桜庭一樹(06/03)

こんばんは~☆
桜庭一樹の新作、好き嫌いを抜きにして、色んな人が興味をもって取り上げている印象があります。それだけ話題性がある作家だということですよね。最近そんな作家いたようでいないようなので、良いことだと思います=3

さて、前回の吉田修一のコメントに補足をば。
「flower」は『パークライフ』に収められている中編で、どちらが好きかで、吉田修一のどの面が好きかを判断する試金石になると思います。私は「flower」の方が好きでした。内容はともかく、土の匂いというか、読んでいて独特の匂いを感じたからです☆機会があればまた読んでみてください^-^)

 

ゆずりは文庫さん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは~☆
>桜庭一樹の新作、好き嫌いを抜きにして、色んな人が興味をもって取り上げている印象があります。それだけ話題性がある作家だということですよね。最近そんな作家いたようでいないようなので、良いことだと思います=3

ラノベ時代の作品を読んでないのでなんとも言えませんが、ストーリーもわかり易くて登場人物の会話もポップなんだけど、文章はちょっと硬めで一昔前の翻訳ミステリーを読んでいるような気にさせられます。 

>さて、前回の吉田修一のコメントに補足をば。
>「flower」は『パークライフ』に収められている中編で、どちらが好きかで、吉田修一のどの面が好きかを判断する試金石になると思います。私は「flower」の方が好きでした。内容はともかく、土の匂いというか、読んでいて独特の匂いを感じたからです☆機会があればまた読んでみてください^-^)

読んでました(汗・汗)↓

http://plaza.rakuten.co.jp/hiruandoncafe/diary/200707070000/" target="_blank">http://plaza.rakuten.co.jp/hiruandoncafe/diary/200707070000/

奥さんが女優志望で東京に出てくる話ですよね!
詳しい内容は飛んでいますが、感想を読む限り私も「flower」派のようです。

 

Re:「荒野」  桜庭一樹(06/03)

きゃ~、もぉ読まれたんですね~☆
コチラはもちろん図書館待ち(←大ファンの癖して、なんたるケチくささ!桜庭さんゴメンよ~(_ _(--;(_ _(--; ペコペコ)
・・・のつもりでいたら、なんとなんと、まだ入荷してないんですよ!
どうもわが街の図書館には、以前から桜庭さんの作品が少ししか置いてないんですよね(-_-#)ケシカラン
もちろん、即刻リクエストしましたデスよ~!

「よい子のみんなも安心して読める内容」ですか!?
それを聞いて、プチ安堵しました(^m^)
なんせ、娘とお互いに読んだ本の感想を語りあうのが楽しみなんですが、
前作の『私の男』は、二人して少々言いよどんでしまったもので~(笑)

 

cordelia56さん

おはようございます♪

>きゃ~、もぉ読まれたんですね~☆
>コチラはもちろん図書館待ち(←大ファンの癖して、なんたるケチくささ!桜庭さんゴメンよ~(_ _(--;(_ _(--; ペコペコ)
>・・・のつもりでいたら、なんとなんと、まだ入荷してないんですよ!
>どうもわが街の図書館には、以前から桜庭さんの作品が少ししか置いてないんですよね(-_-#)ケシカラン
>もちろん、即刻リクエストしましたデスよ~!

そいつはケシカランですね(笑)納税者の権利をヨーシャなく行使してくださいませ。

>「よい子のみんなも安心して読める内容」ですか!?
>それを聞いて、プチ安堵しました(^m^)
>なんせ、娘とお互いに読んだ本の感想を語りあうのが楽しみなんですが、
>前作の『私の男』は、二人して少々言いよどんでしまったもので~(笑)

『私の男』はオイオイどこに行っちゃうんだよぉ~という感じでしたよね。 ご本人の意思なのか編集サイドの意思かはわかりませんが背景の「脱ラノベ」があったのかなぁ~などと思ったりもします。
三部構成ですが、一部と二部はラノベ時代の既刊に加筆したもので三部のみ書き下ろしです。 

あくまで個人的な意見ですが、桜庭さんの文体は清水俊二訳のチャンドラーを彷彿とさせます。 そのあたりにハマっているような気がします。

 
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。