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05-05(月)

「おやすみ、こわい夢を見ないように」  角田光代



憎悪は愛の裏返しってこと?それとももっと気まぐれなもの?新婚夫婦、高校生カップル、同棲中の恋人たち――誰にでも起こる衝動的な7つのドラマ。





<感想> ★★★★★

角田光代さんの作品の中で、比較的幅広い読者を対象として書かれた作

品を白角田、従来の作風を踏襲したものを黒角田と分類している読書系

ブログの管理人さんがいらっしゃいます。 それに倣うなら本書は思いっき

黒角田です。 アフィリ画像を見るとほんわかした装丁だなぁ~とお感じ

になる方もいらっしゃる思いますが、現物を手に取って細部を見るとちょっ

と怖いです。 


さて、本書には短編7作が収められていますが、テーマは憎しみです。 そ

れぞれの登場人物は憎しみを増殖させ、それに囚われています。 狂気と

までは行きませんがほとんどビョーキの彼(女)達はとてもコワくて、おそら

く読者が感情移入をするのは困難だと思います。 初期の角田作品を読む

と、そのあたりはおかまいなしでイタいキャラクターをガンガン押してきます

が、この作品集では彼(女)達の周りに読者が感受移入しやすい人物を巧

みに配しています。   


彼女は未来に続く出口を頑丈に締め切り、過去ばかりがひしめく密室

で、気にくわなかったひとつひとつを発酵させているように思えた。 

彼女の話をじっと聞いていると、その発酵のにおいに酔いそうだった。 

かつて私を心強くした呪詛の言葉は、ただただ私を不快にした。

 刃だ、とそのとき私は思った。 不快なのは、理沙が刃をちらつかせ

ているからだと。

 憎しみというのはジャックナイフのようなものだ。 ちいさなボタンを押

すと、刃がしゅっと飛び出る、あのナイフ。 ボタンというのはなんだろ

う? 怒りか、恨みか、度のいきすぎた愛か、それとも気まぐれなもの

か。

=中略=

死ねって感じ。 かつて、この人といっしょにそう言って笑っていたの

だと思うと自分ながらぞっとした。 そんな意味じゃなかったのだと誰

かに言い訳したかった。



というわけで、私は激しく好きなタイプの作品集ですがオススメはしません。

黒角田OKという方は、ぜひお読みになってみてくださいませ。

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Comment


 

Re:「おやすみ、こわい夢を見ないように」  角田光代(05/05)

こんばんは。
「私は激しく好きなタイプの作品集ですがオススメはしません」
というところに ウケテしまいました(笑)

とんでもなく怖かった……という 強烈な読後感
今も残ってます~。

 

kayokorinさん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは。
>「私は激しく好きなタイプの作品集ですがオススメはしません」
>というところに ウケテしまいました(笑)

読書スタイルは人それぞれですが、元気のないときに読むとヤバいかなぁ~って類の作品だと思います。
そういうところに気の弱さが出ちまうモノです(汗)

>とんでもなく怖かった……という 強烈な読後感
>今も残ってます~。

そうそう!もうちょっと読後感が良ければいいんですけどね・・・これを読んだ後に朱川湊人さんの『水銀虫』を読みましたが、コッチの方がコワかったです。

 

Re:「おやすみ、こわい夢を見ないように」  角田光代(05/05)

興味あります… 図書館でさがしてみま~す(^^)

 

hamutanさん

こんにちはぁ~♪

>興味あります… 図書館でさがしてみま~す(^^)

読んだ後、こわい夢をみないようにね(笑)

 
 
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