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02-15(金)

「ゴールデンスランバー」 伊坂幸太郎

仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。


<感想> ★★★★★

帯に「伊坂的娯楽小説突抜頂点」と書かれている本書は伊坂幸太郎さんの

一年ぶりの書き下ろしです。 すでにたくさんの方が感想をUPされています

が、首相暗殺の濡れ衣を着せたれた男の物語です。 


さて、ハードパンチャーが多いミステリー(エンターテイメント)作家の中にあ

って、伊坂さんはあえてボディーブローを繰り出す戦法に出ているように思

います。 そのせいか、個人的には桐野夏生さんのようなスクリューパンチ

を得意技とする作家の作品と比較すると、キャラクターの掘り下げ方に不満

があります。 「描ききる=読み応え」だとすれば、本書も読み応えという点

ではイマイチです。 しかし、それはあくまでスタイルの違いです。 伊坂さん

は伊坂さんなりの方法で勝利を収めています。


伊坂さんのお得意のボディーブローとは何か?と問われれば天才的な構成

力と会話力。 そして読者を翻弄させる巧妙な伏線です。 

それらは本格ミステリーで基本とされていますが、一部の作品の中ではそれ

をローブロー(反則技)と感じてしまうこともあります。 本書に関して、巧妙

な伏線は全て正攻法で刈り取られています。 軽妙な会話とユーモアもピカイ

チです。 しばしば騙される帯ですが「伊坂的娯楽小説突抜頂点」に偽りはあ

りません。 特に 「そうだと思った」「痴漢は死ね」「キャバクラ嬢」「スタンプ」

の使い方は巧くて、泣きそうになっちゃいました。 

お読みになっていない方のために反転としますが、第三部のルポライターは

青柳本人だと考えて間違いないですよね? 最後まで事実を公にできなかっ

た無念さがここで解消しているように思います。 森の声・・・巧いです。


この点は読後気がつきましたが、それを思うと私の気がついていない伏線が

他にもたくさんあるのではないだろうか?などと考えてしまいます。 再読や再

々読に耐える作品だとも言えます。


伊坂ファンで未読の方がいらっしゃれば激しくオススメします。 

また、私のようにハードパンチャーのパンチを浴びすぎてパンチドランカー気

味になっている方にもオススメできる作品です。


タイトルになっているビートルズの"GOLDEN SLUMBER"

リンク先はYoutubeです。

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Comment


 

Re:「ゴールデンスランバー」 伊坂幸太郎(02/15)

『たいへんよくできました』。ですよね(笑)。
きたあかりさんの文章を読んだらもう一度よみたくなりました。  humuhumu

 

Re:「ゴールデンスランバー」 伊坂幸太郎(02/15)

ああ、きたあかりさんの感想読んでいたらまた読みたくなってきました~。
伊坂作品は何度読んでも楽しめますね。

 

humuhumu77さん

おはようございます♪

>『たいへんよくできました』。ですよね(笑)。
>きたあかりさんの文章を読んだらもう一度よみたくなりました。  humuhumu

ホントに『たいへんよくできました』です(笑)
私もしばらくしたら読み返したいと思います♪

 

hamutanさん

おはようございます♪

>ああ、きたあかりさんの感想読んでいたらまた読みたくなってきました~。
>伊坂作品は何度読んでも楽しめますね。

読んだ後に「検証」という楽しみがあるので、他の本に比べると1.5倍ぐらいお得かもしれませんね。

 
 
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