プロフィール

きたあかり

Author:きたあかり
文芸書中心の読書日記です。
読書傾向はフリーエリアの円グラフを見てください。 サイトのご案内

フリーエリア
ひとこと掲示板
FC2カウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

-----(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
02-10(日)

「BT ’63」 池井戸潤


父が遺した謎の鍵を手にすると、大間木琢磨の視界に広がるのは、四十年前の風景だった。若き日の父・史郎が体験した運送会社での新事業開発、秘められた恋…。だが、凶暴な深い闇が史郎に迫っていた。心を病み妻に去られた琢磨は自らの再生をかけ、現代に残る父の足跡を調べる―。父と息子の感動長編。


<感想> ★★★★☆

意味不明なタイトルですがBTはボンネット・トラック(装丁の絵に描かれていま

す)のことで、'63は1963年(昭和38年)のことです。 著者は『空飛ぶタイヤ』

で直木賞候補になった池井戸潤さんです。


さて、本書をひとことで言うならタイムスリップものです。 

感動系ですが、現代と東京オリンピック前夜をパラドックスで描く構成を用いて

ミステリーとしての要素もふんだんに盛り込まれています。 『空飛ぶタイヤ』で

も感じたことですが、端役にいたるまでキャラが立っているので文庫上下巻を

飽きることなく読み進めることができました。 


本書の舞台である東京オリンピック前夜と言えば、昨今の「三丁目の夕日」的な

世界を想像される方もいらっしゃるとと思いますが、本書に当時を知る人物の次

のようなセリフがあります。

「・・・昭和三十年代という、なんとも迂闊で、どこか人間臭くて、そして危なっ

かしい時代にあった闇だ。 その後の高度成長時代というのは、その闇を

食って太ったようなものさ。 時代は闇を確実に縮小させ、都会から閉め出

していった。 だが、あのころはあったんだ。 異形のものたちが跋扈し、悲

しみや喜びや、不安や怒りや、そんな感情をひっそりと、ときに温かく包容し

てくれる闇が、確かにあったのだ。」



兎角、「懐かしい」「ノスタルジー」で括られることの多い昭和三十年代ですが、そ

んな時代が持ち合わせていた二つの側面を垣間見ることができました。

BT(ボンネット・トラック)をご存知の方も知らないという方も、昭和30年代の大

田区、川崎近辺にタイムトリップしてみたいと、お思いであればオススメします。


余談ですが・・

この本の主役?

日野自動車TH10

脇役?

日野自動車コンテッサ

富士重工業スバル360

関連記事
スポンサーサイト
 

Trackback

URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 

Comment


 

Re:「BT ’63」 池井戸潤(02/10)

コンチワ~♪
またまた、まったくノーチェキの作家さんです。
きたあかりさんてば守備範囲広いですよね~(∩.∩)
読書幅を広げるために、とっても参考になります!
さっそくチェキしてみなくちゃ♪
いつも、ありがと~ございます☆

昭和30年代をリアルタイムで体感した(といっても幼児でしたけどね、
念のため(^m^))私としては、昨今のレトロブームに多少違和感があった
んですが…引用されてる「なんとも迂闊で・・」のセリフには、深~く同感できました!
私の居た田舎では、あの時代、まだまだ戦後を引きずってる雰囲気でしたもん。
傷痍軍人の格好をした「コジ○」風の人や、荒んだ空気を漂わせる
大陸からの引き上げ者などなど。。。その一方で、新しい商売を
立ち上げ、のし上がっていく人達も!
どんな時代でも光と影の2側面があるということかも?

 

Re:「BT ’63」 池井戸潤(02/10)

こんばんは!
cordela56さんと同じ心象風景を持っています。
マスコミ報道でははじめてかと思いますが、身代金目的の誘拐「よしのぶちゃん事件」があったのがこのころかと憶えています。
「時代の闇」の拡大を感じさせる事件でした。

 

cordelia56さん

こんばんはぁ~♪

>コンチワ~♪
>またまた、まったくノーチェキの作家さんです。
>きたあかりさんてば守備範囲広いですよね~(∩.∩)
>読書幅を広げるために、とっても参考になります!
>さっそくチェキしてみなくちゃ♪
>いつも、ありがと~ございます☆

本書もオススメですが三菱自動車のリコール隠しを小説化した『空飛ぶタイヤ』は超オススメです。  

>昭和30年代をリアルタイムで体感した(といっても幼児でしたけどね、
>念のため(^m^))私としては、昨今のレトロブームに多少違和感があった
>んですが…引用されてる「なんとも迂闊で・・」のセリフには、深~く同感できました!
>私の居た田舎では、あの時代、まだまだ戦後を引きずってる雰囲気でしたもん。
>傷痍軍人の格好をした「コジ○」風の人や、荒んだ空気を漂わせる
>大陸からの引き上げ者などなど。。。その一方で、新しい商売を
>立ち上げ、のし上がっていく人達も!
>どんな時代でも光と影の2側面があるということかも?

おっしゃる通りのことが描かれています。 
ちょっとベタだなぁとは思うんだけど、アコーディオンを抱えた傷痍軍人が「闇」の象徴として描かれています。 今ではサラリーマン化しているトラックドライバーですが、当時はかなり荒くれ者が多い職場だったようです。 正直言うと、ちょっと中だるみする部分はありますが最後の展開はスリリングで楽しめました。

 

cyn1953さん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは!
>cordela56さんと同じ心象風景を持っています。
>マスコミ報道でははじめてかと思いますが、身代金目的の誘拐「よしのぶちゃん事件」があったのがこのころかと憶えています。
>「時代の闇」の拡大を感じさせる事件でした。

「よしのぶちゃん事件」は昭和38年ですから同じ時代です。 以前、泉谷しげるさんがこの事件の犯人役を演じたドラマを見ましたが、すご~く印象に残っています。 

余談ですが、日野自動車が乗用車を生産していたとは知りませんでした。 

 
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。