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12-22(土)

「赤朽葉家の伝説」  桜庭一樹

「山の民」に置き去られた赤ん坊。この子は村の若夫婦に引き取られ、のちには製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれて輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。--千里眼の祖母、漫画家の母、そしてニートのわたし。高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。


<感想> ★★★★★

先日発表された「このミス」第二位に選ばれた本書は、今年直木賞にも

ノミネートされました。 

さて、そんな本書は製鉄業を営む旧家の女性三代を描く大河小説です。


三部構成の第一部は、語り手の祖母である赤朽葉万葉の物語。 

時代は戦後復興が一段落した昭和28年から昭和50年までになります。 

舞台になる鳥取の地域性に民俗学と伝奇小説の要素を絡ませて、高度成

長が生んだ新しい価値観とそれによって失われたものを描いています。 


第二部は、語り手の母である赤朽葉毛鞠の章です。 

時代は校内暴力の嵐が吹き荒れていた昭和54年から昭和の終焉までで、

丙午(1966年)生まれである毛鞠の中学、高校時代が語られています。 

第一部が伝奇小説風だとすれば、この章は青春小説風に描かれています。

私も毛鞠と同い年ですが、当時の中高生の考え方や周囲を取巻く環境を

的確に描いています。 


第三部は、万葉の孫になる語り手赤朽葉瞳子の物語で、時代は現代です。 

こちらは「殺人者」というサブタイトルがついていてミステリー仕立てになっ

ています。 一部、二部を総括する役割を担っていますが、地方で生きる

若者の等身大の姿や、疲弊しながらも徐々に再生しつつある町の姿を描い

ています。 


本書を書店で見かけて、大河小説の割には薄いなぁ~とお感じになる方も

いらっしゃると思いますが二段組なので読み応えも充分です。 

舞台になる中国地方の町とそこで流れた時代。 そして、その流れの中で

生きた女性三代の物語は、幅広い読者に受け容れられることと思います。

激しくオススメしちゃいます。
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Comment


 

Re:「赤朽葉家の伝説」  桜庭一樹(12/22)

この本、私にとっては今年度インパクト一番の作品です☆ 
桜庭さんは、この作品が始めてだったんですが、骨太な
女3代記には鳥肌でしたよ~!
これまでにない感覚の新しさもすごいし・・・
これからが期待される作家さんですよね~(^_-)

 

rosa caninaさん

こんばんはぁ~♪

>この本、私にとっては今年度インパクト一番の作品です☆ 

ほい!私も今年読んだ中では一番のインパクトでした。

>桜庭さんは、この作品が始めてだったんですが、骨太な
>女3代記には鳥肌でしたよ~!
>これまでにない感覚の新しさもすごいし・・・
>これからが期待される作家さんですよね~(^_-)

毛鞠の章はこんな奴いたいた!!という感じで、笑えました。「フィクションが現実世界に流れ出した・・」という言い回しがありましたが、まさにそんな感じの時代でした。

 

Re:「赤朽葉家の伝説」  桜庭一樹(12/22)

こんばんは★
読み応えのある本みたいですね。女性三代っていうのも気になります。それにしてもなんて読んだらいいのでしょう?うまく読めないです。。。「赤朽葉家」

 

ケイプコッドさん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは★
>読み応えのある本みたいですね。女性三代っていうのも気になります。それにしてもなんて読んだらいいのでしょう?うまく読めないです。。。「赤朽葉家」

第二部の毛鞠の章は、同じ世代なら思いっきり笑えると思います。 機会があれば読んでみてください。

「赤朽葉家」←あかくちばけです。
早口で三回言ってみてね(笑)

 

Re:「赤朽葉家の伝説」  桜庭一樹(12/22)

おはようございます。
時代背景といい、内容の醸す雰囲気といい、私にピッタリはまる気がします。
さっそく、手に入れます。

 

cyn1953さん

こんばんはぁ~♪

>おはようございます。
>時代背景といい、内容の醸す雰囲気といい、私にピッタリはまる気がします。
>さっそく、手に入れます。

ユーモアもふんだんに取り入れながら書かれているので読みやすいですよ!
今『警官の血』というのを読んでます。 こちらは上の近辺を舞台にした警官三代のお話です。 年内には読み終わると思いますが、こちらもCYNさんにはオススメです♪

 

Re:「赤朽葉家の伝説」  桜庭一樹(12/22)

おおっ、これは 私も是非手にいれます。
でも、見るほどに なんだか 表紙もおそろしい。
帯の言葉も すらっと読んじゃうとなんでもないけれど
深読みすると 怖い……。きゃ~本屋さんに行ってきますっ!

 

kayokorinさん

おはようございます♪

>おおっ、これは 私も是非手にいれます。
>でも、見るほどに なんだか 表紙もおそろしい。
>帯の言葉も すらっと読んじゃうとなんでもないけれど
>深読みすると 怖い……。きゃ~本屋さんに行ってきますっ!

前から気になっていたんですが、千里眼・・怖い系か??と思い手を出していませんでしたが、アクセント程度で基本的には女性三代の物語です。 毛鞠の章は笑えますぜ!!

 

万葉が私と同年だとは私も歳をとったなぁ。

効率主義や合理主義信仰がが過度に行き渡った経済社会になにか別なものがあってもいい、そんなメッセージがあるから、幅広い読者に受け入れられたんだろうと思われます。

 

よっちゃんさん

>効率主義や合理主義信仰がが過度に行き渡った経済社会になにか別なものがあってもいい、そんなメッセージがあるから、幅広い読者に受け入れられたんだろうと思われます。

私も同い年の毛鞠が大河小説の二代目になる時代がきたのかぁ~と思いました。 万葉の時代は東京であれば「三丁目の夕日」の時代ですよね。 桜庭さんは鳥取のご出身だそうですが、地方の文化というものをよく理解されていると思いました。

 
 
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