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11-10(土)

「真珠夫人」 菊池寛


真珠のように美しく気高い、男爵の娘・瑠璃子は、子爵の息子・直也と潔い交際をしていた。が、家の借金と名誉のため、成金である勝平の妻に。体を許さぬうちに勝平も死に、未亡人となった瑠璃子。サロンに集う男たちを弄び、孔雀のように嫣然と微笑む妖婦と化した彼女の心の内とは。話題騒然のTVドラマの原作。



<感想> ★★★★☆

現代文学の作家を評する際に、同じ時代を生きている云々という言い回しを

目にします。

漱石、鴎外を頂点とする近代文学には名作と言われるものが数多くありますが、

それは時代によって淘汰された結果であって、必ずしも近代文学が現代文学よ

り優れているということではありません。 現代文学(広範囲に言えばケータイ

小説、コミックを含む)は、言うまでもなく玉石混合ですが、それを楽しむのが

即ち、現代小説の楽しみなのではないかと思います。


著者の菊池寛は、川端康成、芥川龍之介と同じく「新思潮派」の作家です。 

しかし、彼らと決定的に違うのは「生活第一、文学第二」。 

まぁ~俺は後世まで名前なんて残らなくていいから、流行モノをじゃんじゃん

書きまくって稼ぐぜ!


というスタンスです。 そのせいか菊池寛の作品と言えば『父帰る』ぐらいしか

思いつきません。 本書に関して言えば、話題になったドラマがきっかけで再版

されましたが、時代によって淘汰された流行小説のひとつと言えます。 


さて、異様に前置きが長くなりましたが、大正の流行小説はストーリー性重視の

イケイケです。 こんなことを書くとお叱りを受けそうですが、シドニィー・シェルダ

ン的な面白さと言えばわかりやすいと思います。 ドラマのドロドロは原作にか

なり忠実だと思われます。 

当時、新聞紙上を賑わせていた華族のスキャンダル、政略結婚、大正浪漫、男

をたぶらかす恋愛テクなどなんでもアリです。 そこに当時の道徳観や倫理観

を反映している点も読みどころです。

しかし、若い男を弄ぶ真珠夫人の動機ですが、東京オリンピックの翌々年に生ま

れた私はイマイチ理解が出来ませんでした。 当時は、それほど女性が虐げら

れていたということなのかもしれませんが・・・・。 


解説で川端康成が書いているように、通俗小説として割り切って書かれた本書

は決して文学的に優れている名作とは言えませんが、大正時代に生きた作家と

同じ時代を共有できた幸せを少しだけ感じることができるかもしれません。

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Comment


 

Re:「真珠夫人」 菊池寛(11/10)

きたあかりさんも古い本の面白さに目覚めつつありますね(?)
歓迎します~(笑)

 

読子さん

こんばんはぁ~♪

>きたあかりさんも古い本の面白さに目覚めつつありますね(?)

戦後に書かれた「通俗小説」「中間小説」と言われる作品は読む機会もありますが、戦前のモノに触れる機会って少ないですよね。 これを機に触れる機会を増やしたいと思います♪

>歓迎します~(笑)

ほい!歓迎されちゃいます(笑)

 
 
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