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09-26(水)

「ハルカ・エイティ」 姫野カオルコ



滋賀県に生まれた持丸遙は女子師範学校を経て、見合い結婚で専業主婦になったが、夫はまもなく出征。太平洋戦争が勃発し、舅姑と大阪で暮らす。やがて敗戦を迎え、経済的理由から職業婦人となったことから、ハルカは女性として開花してゆく―。



<感想> ★★★★☆

姫野カオルコさんは今まで三度、直木賞にノミネートされています。

『受難』(第117回)、『ツ、イ、ラ、ク』(第130回)、そして第134回にノミネート

されたのが本書です。  なかでも『ツ、イ、ラ、ク』は玄人スジの評価が高い

作品でしたが受賞を逃しています。 

先日リンク先の方が『ツ、イ、ラ、ク』の感想の中で姫野カオルコを好きだと

は、何となく恐ろしくて人には言えない。
とお書きになっていましたが、著

者の作品の本質や文壇でのポジションを言い当てているように思います。 

もちろんそこが姫野カオルコさんの魅力であることは言うまでもありません。


さて、本書は大正9年生まれの主人公、持丸遙(ハルカ)の半生を描いていま

す。 ハルカの子供時代から結婚するまでは、当時の風俗や戦争を絡めて巧

くまとめています。 しかし、ちょっと意地悪な言い方をするなら、激動の昭和

初期はエピソードに事欠くことがありません。 ある程度のテクと取材力があれ

ば、そこそこの作品を描くことは難しいことではないように思います。 そのせ

いか、ちょっとカゲキな姫野カオルコっぽさが影を潜めているような印象を受け

ました。


しかし、終戦から昭和50年代までのハルカは、かなりラディカルな女性に変貌

を遂げていきます。 また、ここで語られる女性論や恋愛論はチョイとカゲキな

がらフムフムと肯いてしまいます。 姫野ファンは、後半でカタルシスを得るこ

とが出来ます。 


女性読者ならハルカが通ってきた年齢と自分の年齢を重ね合わせて、共感で

きる部分やそうでない部分を見つけることが出来ると思います。 もちろん

時代背景も丁寧に書き込まれているので、男性読者も楽しめます。 

年齢を問わずあらゆる方にオススメできる一冊です。 
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Comment


 

Re:「ハルカ・エイティ」 姫野カオルコ(09/26)

ずっと気になっている一冊です。
「ツ、イ、ラ、ク」は子どもたちのいるリビングで読むのがはばかられましたが
これは大丈夫そうですね(笑)

 

Re:「ハルカ・エイティ」 姫野カオルコ(09/26)

姫野さんは、気になりつつも読んだ事がない作家さんのひとりです。
どれから入っていったらいいんでしょうかね~
おすすめの一冊といったらどれですか? 

 

Re:「ハルカ・エイティ」 姫野カオルコ(09/26)

「ツ、イ、ラ、ク」の続編が気になっているのですが、あの表紙の本をレジに持って行くのがはずかしい私は変ではなかったのかしら。手に取りやすい文庫になりましたね。 humuhumu

 

Re:「ハルカ・エイティ」 姫野カオルコ(09/26)

こんばんは!
姫野作品は「ツ、イ、ラ、ク」以外一冊も読んでません。これは取っつきやすそうです。メモしておきますね。紹介感謝。

 

kayokorinさん

こんばんはぁ~♪

>ずっと気になっている一冊です。
>「ツ、イ、ラ、ク」は子どもたちのいるリビングで読むのがはばかられましたが
>これは大丈夫そうですね(笑)

ほい!正々堂々とお読みになってください。
ノンフィクションと言うわけではありませんが、姫野さんの伯母さんがモデルになっているようです。 舞台はKayokorinさんの地元です。 西武グループの始祖が滋賀県出身だというのを初めて知りました。

 

hamutanさん

こんばんはぁ~♪

>姫野さんは、気になりつつも読んだ事がない作家さんのひとりです。
>どれから入っていったらいいんでしょうかね~
>おすすめの一冊といったらどれですか? 

やっぱ『ツ・イ・ラ・ク』です♪文庫も出たようなのでオススメですぅ~♪

 

humuhumu77さん

こんばんはぁ~♪

>「ツ、イ、ラ、ク」の続編が気になっているのですが、あの表紙の本をレジに持って行くのがはずかしい私は変ではなかったのかしら。手に取りやすい文庫になりましたね。 humuhumu

やっぱ、あの帯はひきますよね・・
「スケベオヤジが勘違いして買ったな」と思われるのが怖いのでネットで買いました(笑)文庫の装丁はジミですよね。

 

cyn1953さん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは!
>姫野作品は「ツ、イ、ラ、ク」以外一冊も読んでません。これは取っつきやすそうです。メモしておきますね。紹介感謝。

いつもながら「男性読者」はCYNさんを想定してます(笑)実在の人物がモデルになっているので、時代背景を深く読んでいくと楽しめます。 

 

Re:「ハルカ・エイティ」 姫野カオルコ(09/26)

きたあかりさんの文章の中にあるのを読むと、そう深く考えて書いた訳ではないのに、すごく説得力をもっているように思えて、嬉しくなっちゃいました。
今『マドンナ』と『地球のはぐれ方』と『桃』をキープしてます。どれから読もう~。
色々面白い本に出合えるようになって、ブログ始めて良かったとしみじみしちゃいます。
いつもありがとうございます。

 
 
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