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09-03(月)

「あなたの呼吸が止まるまで」 島本理生



舞踏家の父と暮らす12歳の少女、野宮朔。夢は、作家になること。一歩一歩、大人に近づいていく彼女を襲った、突然の暴力。そして、少女が選んだたった一つの復讐のかたち。





<感想> ★★★★★

「かまいません。 その代わり私はあなたを逃さない。 

絶対にあなたを許さないから」
 


本書の中で12才の女の子が放つセリフです。

前作の『大きな熊が来る前に、おやすみ。』で読者の意表をついた島本

理生さんですが、本書も新境地というのにふさわしい作品だと思います。

引用した一節もそうですが、読者の心に斬りこもうとする姿勢が従来の

作品と比較して、とりわけ強いように感じます。 


さて、12歳の女の子の視点で描かれる本書は、12歳の日常を描いた

前半部分と、事件が起きる後半部分に分けられます。 

思春期独特の自意識の強さを描く前半部分は『ツ・イ・ラ・ク』『永

遠の出口』
の主人公達のそれとも共通します。 しかし、私自身ローティ

ーンの女の子だった経験がないので、たしかなことは言えませんが、こ

の二作に関しては、大人目線で描かれている彼女たちの言動に若干の

違和感がありました。 もちろん姫野カヲルコさんや森江都さんがイマイ

チだと言っているワケではなく、大人の男である私にもなんとなくそれを

理解できてしまうという違和感です。  

本書に子猫を拾うエピソードがあります。 それを受け止める側にとっては

不条理とさえ感じるほどの不可解な純真さを描いていますが、その思考に

違和感を覚えつつも、あ~たぶんこれが12歳の女の子なんだろうなぁ~

と感じさせます。 父親との関係や、自分のもとを去っていった母親への想

いもよく描けています。


ここまで、長々と書いてしまったので後半の展開については触れませんが、

正直言ってかなり不快です。  主人公は不快な登場人物によって、

とんでもない不条理を味わいます。
 そんな状態で思春期の入口立たな

くてはならない主人公の決意が冒頭に引用した一節です。 


余談ですが、主人公の父親は舞踊家の設定ですが、作者である島本さんの

お母さんも舞踊家です。 そして、小説家になった少女・・

正直言って着地点を練りすぎた感が否めませんが、そこには作家としての

強い意志が働いているような気がしてなりません。


※後記※

一部分を削除して 訂正しました。


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Comment


 

Re:「あなたの呼吸が止まるまで」 島本理生(09/03)

おはようございます。
私も 文句なしで「うまいなぁ~」と思ってしまいました。
確かに後半には 最悪の不快感も感じさせられましたが
それは島本理生への不快感ではなく 作中の人物へのものであったと理解しています。
またまた 次作が楽しみですね~(笑)

 

Re:「あなたの呼吸が止まるまで」 島本理生(09/03)

ご無沙汰してます☆
12才の女の子の台詞にしちゃなんだかイヤな感じですねぇ…
でも、かなり不快な展開なのに★5つっていうのもすごいですね。

そういえばきたあかりさんがクリになってる!
緑色系以外のきたあかりさんのページって初めてかも??

 

ふかいかん

こんばんは☆

不快感ですかー……。読みたいような、読みたくないような……。基本的には読後がhappyな作品が好きなので……。本屋か図書館でちらっと手にとってみたいと思います(^-^;)

 

kayokorinさん

こんばんはぁ~♪

>おはようございます。
>私も 文句なしで「うまいなぁ~」と思ってしまいました。

『大きな熊が・・』の時にも書きましたが、順調に次のステップへ上がっているなぁ~感じました。 

>確かに後半には 最悪の不快感も感じさせられましたが
>それは島本理生への不快感ではなく 作中の人物へのものであったと理解しています。

おぉ~おっしゃる通りです!!
昨夜は半分寝ながら書いていたのでちょいと言葉足らずでした(汗)

>またまた 次作が楽しみですね~(笑)

ほ~い♪同じ時代に生をうけた幸せをかみ締めさせてくれる作家さんです★

 

まる811さん

こんばんはぁ~♪

>ご無沙汰してます☆

おぉ~ご無沙汰です。 暑さで溶けたのではないかと
心配してましたぜ(笑)

>12才の女の子の台詞にしちゃなんだかイヤな感じですねぇ…
>でも、かなり不快な展開なのに★5つっていうのもすごいですね。

「不快」はちょいと言葉足らずだったような気がして訂正しときました。 

>そういえばきたあかりさんがクリになってる!
>緑色系以外のきたあかりさんのページって初めてかも??

秋だからクリにしてみました。 一回だけピンクバージョンにしたことがあったんだけど「きたあかりさんって男性だったんですね」というコメントをいただいた以降、みどりバージョンにしていたという次第です。

 

ゆずりは文庫さん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは☆

>不快感ですかー……。読みたいような、読みたくないような……。

>基本的には読後がhappyな作品が好きなので……。本屋か図書館でちらっと手にとってみたいと思います(^-^;)

半分寝ながら書いていたので、ちょいと言葉足らずでした。 主人公の女の子が不快な思いをさせられる・・という感じです。 そこから立ち上がる強さを見事に描いていたと思います♪


 

Re:「あなたの呼吸が止まるまで」 島本理生(09/03)

こんばんは
本屋さんにも ご無沙汰してるうちに
島本さん 新刊でたんですね
あ~でも
なんか 読みたいような読みたくないような
そんな感じの作品かも・・・・・
あ~ でも読みたいかも!

 

Re:「あなたの呼吸が止まるまで」 島本理生(09/03)

雑誌で「ノンフィクションに近いフィクションが書きたかった」という島本さんの言葉があり、どきっとしました。
十代の感情が熟成して24歳の島本さんの文になるんですね。やっぱりすごい人だと思います。 humuhumu

 

piyo☆☆さん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは
>本屋さんにも ご無沙汰してるうちに
>島本さん 新刊でたんですね
>あ~でも
>なんか 読みたいような読みたくないような
>そんな感じの作品かも・・・・・
>あ~ でも読みたいかも!

長編は『ナラタージュ』以来になると思います。
前作の『大きな熊が・・・』から、作風が変化しているように思います。 その変化がすべての読者にとって好ましいこととは言えないと思いますが、作家としては順調に伸びてきているなぁ~という印象です。 
リンク先にお二人読まれた方がいらっしゃるので、そちらの感想の方が参考になると思います。

 

humuhumu77さん

こんばんはぁ~♪

>雑誌で「ノンフィクションに近いフィクションが書きたかった」という島本さんの言葉があり、どきっとしました。

おぉ~そんなコトを発言なさっているんですね・・ドキッとしちゃいますね。

>十代の感情が熟成して24歳の島本さんの文になるんですね。やっぱりすごい人だと思います。 humuhumu

まさに熟成という感じでした。

 

Re:「あなたの呼吸が止まるまで」 島本理生(09/03)

こんばんは。
お伺いするのはお久しぶりなきらりこ。です。すみません。
トラバさせていただきましたーvよろしくお願いします。

 

きらりこ。さん

こんばんはぁ~♪

>こんばんは。
>お伺いするのはお久しぶりなきらりこ。です。すみません。

とんでもないです。 お時間のある時に来てくださいませ♪

>トラバさせていただきましたーvよろしくお願いします。

ありがとうございます♪ あとでうかがいます★

 
 
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