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03-13(火)

「誰かが足りない」 宮下奈都






【内容情報】(「BOOK」データベースより)
足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。注目の「心の掬い手」が、しなやかに紡ぐ渾身作。偶然、同じ時間に人気レストランの客となった人々の、来店に至るまでのエピソードと前向きの決心。






<感想> ★★★★☆

本書は今年度の本屋大賞にノミネートされている宮下奈都さんの連作短編です。 今や売れ筋で書店の平積台を占拠しそうな勢いの宮下奈都さん。 角田光代さんなどと同年齢ですがお名前を聞くようになったのはここ4~5年ではないかと思います。 私はアンソロジーに入っていた『日をつなぐ』という作品が初読みでしたが、そのクオリティーの高さに打ち震えた記憶があります。


さて、本書はその装丁とタイトル、そして掲載誌(「小説推理」)からミステリーをイメージされている方も多いようですが、ミステリーの要素は一切ありません。 著者が最も得意とする癒し系の作品です。 主人公それぞれが抱える悩みは現代的でキャラ設定もリアルです。 文章も安定感があるし瑕疵のつけようもありませんが、個人的には心に響いてくる作品ではありませんでした。 正直いって「量産型」という印象を強く持ちました。


ただ、この作品、若い人には好評です。 そこで再度ナナメ読みをしてみて気がついたことがあります。 本書はもちろん、数ある宮下作品の中で主役を張るキャラクターの面々。 その共通項は、優しさや正直さ故に不器用で、厳しい現代社会にうまく溶け込めない若者たち。 欲にかまけた若者時代をすごしたバブル世代の私が思う以上に、今の若い人たちは危機に立たされているのではないか? そして、宮下奈都さんは直木賞獲って、もっとバリバリ稼いでいやるぜ!!などという考えではなく、そんな読者と向き合いながら作品を書いているのではなないか?という結論に至りました。 


もし、私の見方が間違っていないとするなら本書は決して「量産型」ではなく、著者の想いの詰まった作品と評価することができるのような気がします。 最近、作品を客観視することを重点においていたせいで、大事な何かを忘れていたのではないか・・・と気づかされた一冊でもありました。 







←私が初めて読んだ『日をつなぐ』はこのアンソロジーに入っています。
 未読なら超おススメっす。


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