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08-13(土)

「下町ロケット」 池井戸潤




引先大企業「来月末までで取引終了にしてくれ」メインバンク「そもそも会社の存続が無理」ライバル大手企業「特許侵害で訴えたら、…どれだけ耐えられる?」帝国重工「子会社にしてしまえば技術も特許も自由に使える」-佃製作所、まさに崖っプチ。



<感想> ★★★★☆

本書は今回(第145回・平成23年度上半期)直木賞受賞作です。


タイトルから想像がつくと思いますが、大田区にある中小企業が

最先端技術であるロケット開発に関わるという物語です。 


前半は大企業の横暴や特許をめぐる攻防がメインになっていま

す。 使われているパーツのみで判断するなら企業小説に分類

されるのではないかと思いますが、それを企業小説らしくしてい

ないのが池井戸さんの巧さです。 人情話や、過去に屈辱を味

わった主人公(社長)のいきざま。 それらをちりばめて「プロジ

ェクトX」
的な味つけがなされています。 大半のオッサンは激し

く感情移入すると思います。


後半に関して、すごく意地悪な言い方をするなら予定調和の勧

善懲悪といった展開となっています。 話の中心となるロケット

開発参入に関して主人公は、水戸黄門の印籠に負けず劣らず

の決定的な切り札を持っているので、正直言ってハラハラもド

キドキもしません。 


しかし、理不尽がまかり通る世の中において、正しいことが正し

く行われるのは、ある意味で稀有なことです。 予定調和の勧

善懲悪をこれほど面白く読ませるのは著者の力量にほかなりま

せんが、そこには深い皮肉がこめられているような気がしてなり

ません。


過去に直木賞候補になった『空飛ぶタイヤ』と比較するなら、正

直言ってまとまりすぎているように感じました。 それを念頭にお

いて★をひとつ減らしましたが、震災で低迷にしている日本を元

気する作品という点においては満点です。 


平成23年度上半期直木賞には、もっとも相応しい作品であること

を最後に申し添えておきます。


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Comment


 

名前だけは存じてはいました

この方は名前だけは存じていました。
「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」ですね、これもメモしました。しかも「下町ロケット」は満点に近い☆が4つもついていますね。
こりゃあ読まないといけませんなあ。ふむふむ。
図書館に行くのが楽しくなります(にこにこ)

 

まるまろうさん

>この方は名前だけは存じていました。
>「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」ですね、これもメモしました。しかも「下町ロケット」は満点に近い☆が4つもついていますね。

『空飛ぶタイヤ』は02年に横浜で発生した事故(走行中のトレーラーのタイヤが外れて親子三人が死傷)を元にした作品です。 読み応え十分でした。

>こりゃあ読まないといけませんなあ。ふむふむ。
>図書館に行くのが楽しくなります(にこにこ)

『下町ロケット』は直木賞ノミネートの時点で予約したのですぐ順番が回ってきましたが、現在は200人待ちになりました。 『空飛ぶタイヤ』の方が借りやすいと思います。

 
 
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