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05-29(日)

「人質の朗読会」 小川洋子




遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた。紙をめくる音、咳払い、慎み深い拍手で朗読会が始まる。祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは人質たちと見張り役の犯人、そして…しみじみと深く胸を打つ、小川洋子ならではの小説世界。



<感想> ★★★★★

本書は小川洋子さんの最新刊です。 

もし、あなたが小川洋子さんのファンで、この作品を読むのを

迷っているようでしたら、躊躇することなくお読みになることを

おススメします。 小川洋子ファンにとって本書はそのような

作品です。


さて、本書はテープに残された朗読を再生するという形式が

とられています。 文章で言うなら複数の語り手が一人称で

語るオムニバス形式ですが、あたかも朗読のテープを聴い

ているような錯覚を覚える文章で綴られています。 


朗読される物語がリンクしたりすることはありませんが、その

語り手たちに共通するのは海外でテロリストの手により監禁

された状態だということです。 そして語り手たちは最終的に

非業の死を遂げます。


それぞれの物語は、特にこれといった事件が起きることのな

い静かな物語です。 しかし、閉じられてしまった世界で語ら

れるそれは、永遠に損なわれることのない物語でもあります。 


小川洋子さんは『アンネの日記』から、アウシュビッツについ

て言及することの多い作家でもあります。 恐らく、そこでも私

たちには知る術のない、いくつもの物語が語られたのではな

いでしょうか? 


そして、テロが蔓延した現在。 今も世界のどこかで人質たち

の朗読会が開かれているかもしれません。 そんなことを考え

ていると、静寂が支配しているこの作品が内包する怒りのよ

うなものを感じたりもします。 


そして、もうひとつ。 

もし自分が人質の一人だったら、私は何を語るのでしょうか?


みなさんのレビュー(読書メーター)


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Comment


 

Re:「人質たちの朗読会」 小川洋子(05/29)

こんばんは。
最近、作中に「アンネの日記」が登場する赤染晶子さんの「乙女の密告」を読んだので、興味深いです。

小川洋子さん、久しぶりに読んでみたいです~。

 

ぷるんつさん

おはようございます♪

>こんばんは。
>最近、作中に「アンネの日記」が登場する赤染晶子さんの「乙女の密告」を読んだので、興味深いです。


感想UPされているようですね。 さっそくうかがいます。

>小川洋子さん、久しぶりに読んでみたいです~。

今ほど気がつきましたがタイトルがまちがってました。 誤「人質たちの朗読会」。 正「人質の朗読会」すんまそんでした。

 
 
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