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05-15(日)

「あした咲く蕾」 朱川湊人





「赦されること」と「受け入れられること」それがこの世の中で、一番うつくしいことだと思いませんか。世界一、うつくしい物語。




<感想> ★★★★★

本格ホラー。 癒し系ノスタルジックなどさまざまな作品を手がける

朱川湊人さんですが、本書は後者にあたります。 


本書には表題作を含めて7つの作品が収められています。 ノスタ

ルジック系では人口比率が圧倒的に多い団塊世代をターゲットに

した昭和30年代の物語が多いわけですが、この作品集のそれは1

965年(昭和40年)の前後5年ぐらいに生まれた読者だろうと思い

ます。

 
それぞれの物語は子供時代。 思春期。 青春時代などに分散さ

れています。 その時々の時代が纏っていた雰囲気を的確に描写

しているのはもちろんですが、その時代その年齢だった人間だけし

か感じることできない光や風のようなものが見事に再現されていま

す。


たとえば『雨つぶ通信』に出てくる超能力の話。 当時、日本中がブ

ームに沸きかえっていたわけですが、それをどのように受け容れて

いたのかは大人と子供では大きく異なっていたのではないでしょう

か? 


「こんな話、どうして信じてくれるんですか・・・・・・お母さん

だって、全然信じてくれないのに」

激しい風雨を直に顔に受けながら、私は叫ぶように中田さ

んに尋ねた。

「僕も、曲がったんだよ」

やはり叫ぶように、中田さんは答える。

「ユリ・ゲラーのテレビ・・・・・・スプーン、曲がったんだ。 

だから、あるね・・・・・・超能力は」



ネタばれするので本筋には触れませんが、このやりとりが1966年

生まれの私にはストンと落ちました。 さらにつけくわえるなら、当

時ワケありの子供時代を過ごしていた方ならストンストンと落ちまく

りだと思います。 


さて、特定の世代について語りすぎてしまいましたが、この作品集

で最も優れているのは『湯呑の月』です。 とにかくめちゃくちゃ巧

い作品で、朱川湊人さんの真骨頂といえる作品です。


スプーンが曲がった方も、曲がらなかった方にもおススメします。

 
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