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10-09(土)

「赤線跡を歩く」 木村聡

公娼制度の廃止に伴い、戦後間もない昭和21年頃から形成された赤線地帯。そこでは鮮やかなタイルと色ガラス、入口にホールのある独特の様式が生まれ、カフェー調の店が全国の盛り場で流行した。昭和33年の廃止後、アパートや旅館、町工場などに姿を変えて余生を送ってきたそれらの建物も、半世紀が経過し風化が進む。戦後の都市空間を彩った建築物とわずかに残る街並みを記録した貴重な写真集。


<感想> ★★★★☆

子供のころ住んでいた街に周囲から取り残されたような一角があり、

子供ながらにその独特な雰囲気に魅了されていました。 今はなく

なってしまったその一角がどういう性質をもった場所だったのかを本

書で再確認することができました。


さて、初めてその事実を知った時に驚いてしまいましたが、私が生ま

れる八年前まで日本には公娼制度が残っていました。 まぁ~今でも

それに近い産業はあるわけですが、公に認められていたという事実

にタマゲてしまったわけです。 


それらが公に認められている地域を赤線地帯と呼んでいたようです。  

前段で申し上げた子供のころの記憶は1980年(昭和50年)頃です。 

私が見ていたのは廃業後20年近くが経過した赤線跡ということにな

ります。 本書の初版は1998年。 バブル経済の淘汰をくぐりぬけ

た40年後の赤線跡がカメラに収められています。


この写真集の見方は人それぞれだと思います。 特徴的な建物を歴

史的な観点から見るのが王道ですが、ある年齢以上の方にとっては

懐かしい風景かもしれません。 もちろん、そこで行われていた行為

を踏まえるなら穢れたものを見せられた気分にさせられる方もいらっ

しゃるかもしれません。


私個人の感想を言うなら、掲載されている写真は、ただ単に建物を観

るのではなく、そこにどのような物語があったのかを想像する手掛かり

のようなものだと思います。 ここで働いていた女性たちは、どのような

経緯でこの街にやってきたのか?そして1958年(昭和33年)の法律改

正後、彼女たちはどこへ去って行ったのか?

久しぶりに吉行淳之介が読みたくなりました。

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