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08-08(日)

「ふがいない僕は空を見た」 窪美澄


これって性欲?でも、それだけじゃないはず。高校一年、斉藤卓巳。ずっと好きだったクラスメートに告白されても、頭の中はコミケで出会った主婦、あんずのことでいっぱい。団地で暮らす同級生、助産院をいとなむお母さん…16歳のやりきれない思いは周りの人たちに波紋を広げ、彼らの生きかたまでも変えていく。第8回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞、嫉妬、感傷、愛着、僕らをゆさぶる衝動をまばゆくさらけだすデビュー作。


<感想> ★★★★☆

本書は「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞した『ミクマリ』

を中心に据えた連作短編集です。 先日も書きましたが、選考委員の

角田光代さんと山本文緒さんがツイッターで激ホメしていたので購入し

てみました。 


新潮社の主催する「女による女のためのR‐18文学賞」ですが、実力

派の女性作家を数多く輩出しています。 ぶっちゃけエロい小説に贈

られる賞ですが、女による女のための・・というあたりがポイントです。 

売れ筋の女性作家でも苦手とされる性描写。 それには並々ならない

表現力と描写力が求められます。  男性向けならフランス書院なんて

いう老舗もあるわけですが、その点ではまったく新しい分野なのかもし

れません。 ちなみに、現代エロ小説の祖である宇野鴻一郎芥川賞

作家。 川上宗薫も純文学出身の作家だったりします。


さて、前置きが長くなりました。 受賞作の『ミクマリ』は、ひとことで言う

なら腐女子の主婦がコミケで知り合った高校生とエッチしまくる内容で

すが、それだけではなく主人公の男子高校生が周囲を語る視線が新

鮮です。 ただ、難を言うなら勢いで書かれてしまった感が否めません。 

まぁ~それも実力のうちですが、女性がこれを読んでどう評価するのか

判断がつきません。 


しかし、ここで止めてしまうと大損をすることになります。 次の章では主

人公の相手である主婦の目線、主人公に思いを寄せる同級生の視点と

続きますが、不妊問題を絡めて一作ごとに読み応えが増して行きます。 

特に主人公の友人と母親を語り手にする後半の二作は秀逸で、83%ぐ

らいの確率で泣いちゃうと思います。


本を閉じる際には、この賞がまたひとり、将来有望な女性作家を見出した

のではないだろうか?などという気持ちになりました。

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Comment


 

読みました!

私も「ミクマリ」は文学賞ありきで書かれた感が否めなく、
うーん、と思ったのですが、後半2編、いいですよね。
「セイタカアワダチソウの空」が◎かなぁ。

今後に期待、の作家さんになりそうですね。

 

カオりさん

こんばんはぁ~♪
おぉ~カオりさんお読みになったんですか。
素早いっすね。

>私も「ミクマリ」は文学賞ありきで書かれた感が否めなく、
>うーん、と思ったのですが、後半2編、いいですよね。

ネット流失っていうつながりがあるんだけど、連作として考えると『ミクマリ』の必然性が???なんですよね。 そっちをメインにするなら「あんず」をもっと描いてもらいたかったなぁ~と思います。

逆の言い方をするなら後半二編が良すぎてバランスが取れてないのかもしれません。

>「セイタカアワダチソウの空」が◎かなぁ。

>今後に期待、の作家さんになりそうですね。

そうですね。 もっと読んでみたいと思わせる何かがありました。

 
 
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