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08-07(土)

「黒百合」 多島斗志之

「六甲山に小さな別荘があるんだ。下の街とは気温が八度も違うから涼しく過ごせるよ。きみと同い年のひとり息子がいるので、きっといい遊び相手になる。一彦という名前だ」父の古い友人である浅木さんに招かれた私は、別荘に到着した翌日、一彦とともに向かったヒョウタン池で「この池の精」と名乗る少女に出会う。夏休みの宿題、次第に育まれる淡い恋、そして死―一九五二年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。

<感想> ★★★★☆

今まで多島斗志之さんの作品を二作読んできました。 本書は08年の

「このミステリーがすごい!」国内編第7位、「週刊文春ミステリーベスト

10」
国内部門第8位にランクイン。 最もメジャーな作品です。


さて、本書は多島さんが最も得意とする文芸ミステリーです。 文芸色の

強いミステリーというのいくつかありますが、多島作品はミステリー色の

強い文芸作品といったところです。 避暑地でひと夏を過ごす少年の物

語は懐古調の青春小説としてパーフェクト。 ミステリーの要素がなくても

十分評価に値します。 そのように書くと、取ってつけたようなミステリー

を想像される方もいらっしゃるかもしれません。 私自身もそのような作

品で散々痛い目に遭ってきましたが、その点において多島斗志之という

作家はぬかりがありません。 


ラスト直前まで、あ~その話はどうなったの?このまま終わりにしちゃう

つもりっすか????状態ですが、着地の見事さは普通のミステリー

で味わう「やられた」だけではなく、独特の余韻があとをひきます。


謎解きやトリックに汲々として、文章やストーリーをおざなりにしているミ

ステリーで痛いに遭った経験をお持ちの方。

 「このミス」はイマイチ信用ならないという方。 

老舗のハヤカワ創元に信頼を置いているミステリーファンの方。

そして何より、昭和を舞台にした文芸作品を読みたいという方におスス

メします。

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