プロフィール

きたあかり

Author:きたあかり
文芸書中心の読書日記です。
読書傾向はフリーエリアの円グラフを見てください。 サイトのご案内

フリーエリア
ひとこと掲示板
FC2カウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

-----(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
08-16(木)

7月の書籍代

もう、お盆も過ぎてしまいましたが7月の書籍代です。

7月の大当たりは、なんと言っても戌井昭人さんです。
以前アンソロジーに入っていた短篇をたまたま読んで面白いなぁ~と思って手を出したら大当たり!! ゆる~い感じと独特の場末感が思いっきりツボ。 ところどころ吹き出してしまう恍けた味わいもいいです。

今まで3作が芥川賞候補になっていますが、文章は比較的平易で読みやすいです。 
芥川賞系では長島有さんもかなりゆるいと思いますが、このゆるさは他者を圧倒しています。 というか、ヘンに芥川賞なんてとってメジャーになって欲しくないというのがホンネです。

  
最新作は「新潮」6月号に掲載されています。↑


ノンフィクションで面白かったのは井上理津子さんの『さいごの色町・飛田』
大阪の飛田新地を10年に渡って取材した作品。  
いったい、この町はどういう仕組みでこんなコトになっているのか?
という疑問にある程度応えてくれるノンフィクションです。





7月の書籍代 26冊 0円

7月の読書メーター
読んだ本の数:26冊
読んだページ数:6522ページ
ナイス数:282ナイス

硝子の葦硝子の葦
節子の行動がちょっと突飛だと感じましたが、後半で節子の内面を描いて回収していくという手法がとられています。 リーダービリティーのいい作品なので問題はないと思いますが、ここでつまずく読者もいるのではないでしょうか? プロットから言うなら一昔前の二時間サスペンスのノリですが、それをうまく活かしているのは桜木紫乃さんの巧みな心理描写にあると思います。 また舞台になる北海道の描き方も秀逸。 観光だけではないリアルな道東の姿を描き出す点では佐々木譲さんと双璧をなしているようにも感じました。
読了日:07月31日 著者:桜木 紫乃


北條民雄

青空文庫より『癩院記録』『続・癩院記録』『柊の垣の内から』三篇読了。
読了日:07月29日 著者:北條 民雄


厩橋厩橋
読友さんの感想を拝見して手にしました。 小池昌代さんは初読み。 現代を象徴するスカイツリー周辺を舞台にしながら「たけくらべ」を織り込んでいくという手法がとられています。 独特の世界観ですが、抵抗なく入り込めたのは小池昌代さんの文章のなせる技だと思います。 大人になることによって引き裂かれた「たけくらべ」の美登利と信如。 大人になることによって結婚した幼馴染の黎子と親雄。 月子と幼馴染の晋太郎、そして月子を誘う老婆。 そんなことをイメージしながら読み進めるとラストのオチに思わずため息がもれます。↓  
読了日:07月28日 著者:小池 昌代


科学の扉をノックする科学の扉をノックする
取材対象の先生方の話があまりにもマニアックで、私は扉の前で項垂れてしまいました。(笑) 単純に読み物として面白かったのは阪神のトレーニングコーチの話。 コーチの高校時代にさりげなく触れるところに小川さんの深いタイガース(野球)愛を感じました。 小川洋子ファン的に言うなら遺体科学の話に尽きます。 収蔵庫の描写がたまらないっす。 国立科学博物館分館ってタイトルで短編一本書いてもらいたいです。
読了日:07月26日 著者:小川 洋子


平成猿蟹合戦図平成猿蟹合戦図
面白いか面白くないかを問われればたしかに面白いんだけど、『悪人』でエンタメ路線に転向した芥川賞作家吉田修一の背骨のようなものがまったく感じられませんでした。 すごく意地悪な言い方をするなら骨抜きのひとことに尽きます。 ここまで読み易くしてくれなくてもいいです。 主人公の名前のせいもありますが奥田英朗さんの作品を読んでいるような錯覚を覚えました。 ただ、この手の群像劇なら奥田さんの方が格段に巧いと思います。 次回はびしっと背骨の通った作品をお願いします。
読了日:07月25日 著者:吉田修一


文学2012 (文学選集)文学2012 (文学選集)
2012は読みやすい作品が選ばれていました。 印象の残ったのは綿谷さんの『憤死』ユーモア小説っぽくしてるけどかなりキョーレツ!!綿谷毒を初めて味わいました。 揚さんの『たなごこころ』もいつもとは違う感じでした。 初読では前川知大が面白かったです。 毎年出ているこのシリーズ、お値段高めで手が出ませんが図書館にはあると思います。 おススメアンソロジーです。
読了日:07月23日 著者:日本文藝家協会=編


いつか、虹の向こうへ (角川文庫)いつか、虹の向こうへ (角川文庫)
ハードボイルドと聞いていたけど、あらすじにある3人の居候との奇妙な・・に引っかかって躊躇してました。 しかし一行目から違和感なく入っていけました。 マッド・スカダーっぽいキャラを持つ主人公もツボでした。 複雑なプロットはチャンドラー以降の「伝統」ですが、この国で本格ハードボイルドが根付かない理由はそこにあるのではないかと思います。 下手に文学として昇華するのではなく、エンタメと割切って描いた著者の今後に期待したいです。
読了日:07月22日 著者:伊岡 瞬


月の上の観覧車月の上の観覧車
人生の半ばを過ぎた普通の人たちを主人公に据え、人生の機微を描く短編集。 典型的なオッサンホイホイ本です。 重松さんや浅田さんの作風に似てると言われればそれまでですが、安易に泣かせに走らないところに好感がもてました。 また、作品の舞台になる町の描き方なども含めて、それぞれによく練られているように感じました。 ただ、荻原作品は独特の軽さが武器になっています。 それを踏まえるなら読者の評価は二分するかもしれません。 『上海租界の魔術師』『胡瓜の馬』が印象に残りました。
読了日:07月21日 著者:荻原 浩


さいごの色街 飛田さいごの色街 飛田
ホンネとタテマエの国ニッポン。 そのシステムの最たるものはソープランドとパチンコの景品買いではないかと思います。 極端な言い方をするならそれは日本社会の様式美です。 その様式美を根底から覆すのが大阪にある飛田という街です。 飛田への興味はそこで行われている行為ではなく、写真撮影さえ許されない幾つものタブーとその正体にあります。 曰く、この街はいったいなんなのか? 本書はその疑問にこたえるべく10年余に及ぶ取材を敢行、それを基にしたルポです。 開業から戦争、売防法から現在に至るまでの歴史的背景。料亭の経営↓
読了日:07月20日 著者:井上 理津子


これからもそうだ。これからもそうだ。
受賞前も文芸誌で幾度かチャレンジしましたが私の力量では太刀打ちできなかった田中慎弥さん。 エッセイを見つけたので読んでみました。 地方紙の依頼だと思いますが『点と線』の聖地巡礼が面白かった。 三島賞受賞のエピソードがよかったです。 「食べなよお」と声を掛けたのは川上弘美さんかな?年下の平野啓一郎さんにも敬意を払っている点が印象的でした。
読了日:07月19日 著者:田中 慎弥


新潮 2012年 06月号 [雑誌]新潮 2012年 06月号 [雑誌]
芥川賞候補だった戌井昭人さんの「ひっ」を読みました。 ふわふわと生きている語り手の主人公、そしてその周囲のちょっと怪しい面々という世界観は本作でも踏襲されています。 メインキャラクターである叔父の「ひっさん」がとても魅力的です。 今回も鹿島田さんの対抗馬的な言われ方をしていましたが、芥川賞云々以前に戌井さんの作品は単純に面白いです。 芥川賞候補(純文学系)となると敬遠してしまう傾向が自分にもありますが、戌井昭人さんはそうしてしまうにはあまりにも惜しい作家だと思います。
読了日:07月18日 著者:戌井 昭人


傑作文房具100 (ワールド・ムック―世界の傑作品 (543))傑作文房具100 (ワールド・ムック―世界の傑作品 (543))
A液とB液のあるインク消しがやたらと懐かしかった。 まだ販売されているんですね。
読了日:07月18日 著者:


WANTED!!かい人21面相WANTED!!かい人21面相
芥川賞受賞後第一作の表題作が含まれた作品集。 グリコ・森永事件を背景にマズカルステップの申し子(笑)である女子高生の周囲が描かれます。 読みやすい作品ですが作品の核に触れようとするとするりとかわされてしまいます。 それを面白いと感じるか否かで評価が分かれると思います。 身代金受渡しで使われた子供のテープの声は今聞いても不気味です。 弟の一説ではドキりとさせられました。
読了日:07月17日 著者:赤染 晶子


幾千の夜、昨日の月幾千の夜、昨日の月
子供から大人になりかけるまで、旅先で、そして父母を看取った病院で。 それぞれの場所で感じた夜が綴られています。 思えば子供ころ夜は畏怖すべきものだったような気がします。 闇、匂い、そして孤独。 大人になるにつれてそれらを飼い慣らして、夜は単なる時間の流れとなりました。 畏怖するには齢を重ねすぎましたが、慈しむことならできるかもしれません。 寝台車の話が出てきましたが、真冬の列車に乗ると、レールの上に積もった雪を車輪が踏みしめ、切り裂く音が深夜の車内に響きます。 夜の深さを感じる瞬間でもあります。
読了日:07月16日 著者:角田 光代


俳優・亀岡拓次俳優・亀岡拓次
顔はどこかで見たことがあるけど名前は知らない。 監督に乞われ僅かワンシーンのために撮影現場を渡り歩く脇役俳優の亀岡。 ちょっと古いけど高品格や殿山泰二を想い起こしました。 特にエッセイストとしても名を馳せた殿山泰二と行動様式が似ていると感じました。 今期(24年上)も芥川賞候補になっている著者ですが、作家戌井昭人はそれ以上に俳優戌井昭人なのだということを再認識しました。
読了日:07月15日 著者:戌井 昭人


おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
旧式の銀座線乗車の有無と人生の暗転に対する覚悟の度合いに関する考察には激しく同意します。 「リンネの日記」は『聖☆おにいさん』でも使えそうなネタですね。 ちなみにホテル・グッドラックがあるのは千葉県富津市です。 
読了日:07月14日 著者:村上 春樹


静人日記静人日記
簡単に言ってしまえば『悼む人』を書くに当たっての創作メモ(日記)本編を読んだ直後に読んだ方が良かったかもしれません。 
読了日:07月13日 著者:天童 荒太


新月譚新月譚
直木賞候補になったので緊急チェック(笑)分厚さにビビりつつもイッキ読み。 ミステリー色のない作品でここまで読ませる貫井さんの実力に平伏しました。 小説好きであれば主人公が作家として大成していく後半に興味が行きがちだと思いますが、それ以前の心理描写の丁寧さに注目すべきだと思います。 女性は案外すんなりと描いてしまいますが、男性でこれほど巧みに描ける作家は稀有ではないでしょうか?ミステリー作家の描いた恋愛小説という触れ込みですが、それ以上に女性の半生を描いた作品と言えるのではないでしょうか?
読了日:07月12日 著者:貫井 徳郎


ハードラックハードラック
従来のテーマを離れた作品でしたが相変わらずの筆運びにイッキ読了。 謎がギリギリまで解き明かされることがないので緊張感も最後まで緩むことがありませんでした。 現代社会の底辺を描く作品はそれほど目新しくはありませんが、普通の人間がいとも簡単に犯罪に走ってしまう様がとてもリアルで恐ろしいと感じました。 私(読者)と彼らを隔てているのは薄い透明な膜に過ぎないのではないでしょうか?
読了日:07月10日 著者:薬丸 岳


ラブレスラブレス
直木賞候補になった時から気になっていましたが今更の読了。 タイトルと装丁のイメージを覆す本書は、貧しい開拓民の子として生まれた主人公を中心に据えた女性三代の物語です。 圧倒的な読み応えとジワジワくる感動、そしてなにより女性をここまで泥臭く骨太に描いた点で見事です。 全てを包み込んで飄々としている百合江は『リアル・シンデレラ』の倉島泉を思い起こしました。 多くを語らないハギもいいですね。 とにかく申し分のない作品でした。 2012年マイベストかもしれません。
読了日:07月09日 著者:桜木 紫乃


月と蟹月と蟹
直木賞シフトなのか、本領発揮なのか?評価は読者次第だと思いますが、私が読んできた道尾作品の中では段違いのクオリティー。 少年期に陥りがちな闇をヤドカミ様に収斂させていくさまが秀逸です。 ただ、ヤドカリをいたぶるシーンは宮本輝さんの『泥の河』のイメージが頭から離れず苦労しました。(笑)
読了日:07月06日 著者:道尾 秀介


まずいスープまずいスープ
『ぴんぞろ』から。 文章が云々という理屈以前に戌井昭人さん個人的にかなりツボです。 演劇に軸足を置いているせいだと思いますが、売れ筋の作品を・・・とか、尖がった純文学を・・・という感じではない、力の抜け加減がいいんだと思います。 表題作と『どんぶり』もいいけど『鮒のためいき』のゆる~くシュールなところがいいです。 今回(24年上期)も芥川賞候補になっていますが、獲って欲しいような欲しくないような複雑な気分です。 
読了日:07月06日 著者:戌井 昭人


口紅のとき口紅のとき
口紅をテーマにした連作掌篇。 企画モノのようですが一作ごとによく練られていてかなり贅沢な作品集だと思います。 昨今、女子力という言葉が使われますが、それは意図的に作り出すものではなく、一朝一夕に培うものでもありません。 一人の女性の中に少しずつ折り重なった層が醸し出すものなのではないか?などと最終章を読みながら感じました。 ディズニーランドCMをちょっと思い出しました。 http://www.youtube.com/watch?v=clFq7xwxV-Q
読了日:07月05日 著者:角田 光代


プロムナードプロムナード
道尾秀介さんのエッセイ集。 重たい作品が多いのでこの人大丈夫なのか??と思っていましたが、案外普通の人っぽくて安心しました(笑)
読了日:07月04日 著者:道尾 秀介


ぴんぞろぴんぞろ
アンソロジーに入っていた短編が面白かったので手にしてみました。 主人公が田原町から六区を通って初音小路を抜けるまでの冒頭でイッキに引き込まれました。 浅草、チンチロリン、温泉場の劇場・・・ゆるーい筆で描き出される場末感がたまらなくイイです。 つげ義春の旅モノに通じる世界かなぁ~とも思います。 芥川賞の選評を読むと「俗っぽい」と書かれていましたが、それを言い換えれば純文学の割りに「面白い」ということです。 久しぶりに面白い作家を見つけました。
読了日:07月03日 著者:戌井 昭人


水底フェスタ水底フェスタ
横溝正史っぽい展開は面白くてそれなりに楽しめました。 ただ筆力だけで押し切った感が否めません。 いくらなんでもこの村は閉鎖的過ぎでしょ(笑) 舞台を昭和30年代にするとか、話を「入れ籠」にするなどすればもっと楽しめたような気がします。 辻村深月さんの読者は若い人が多いので、現代的なアイテムを盛り込む必要があるのかもしれないけど、その分安っぽく仕上がってしまうような気がします。 テクニックも筆力もある作家さんだけにちょっとザンネンです。 
読了日:07月02日 著者:辻村 深月

2012年7月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
スポンサーサイト
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。