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03-31(土)

「木暮荘物語」  三浦しをん






【内容情報】(「BOOK」データベースより)
小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年。空き室あります!安譜請ですが、人肌のぬくもりと、心地よいつながりがあるアパートです。うまい、深い、面白い。三拍子揃った会心作。





<感想> ★★★☆☆

新刊の『舟を編む』が話題になっている三浦しをんさん。 モーレツに読みたい気分ですが角田光代さんの新刊を買ってしまったので今月は無理です。 というわけで、ちょっと前の作品である本書を図書館で借りてきました。


さて、木暮荘というおんぼろアパートを舞台にした本書は連作短編の形式がとられています。 老若男女それぞれの「性」をテーマにした作品です。 「性」をテーマにした作品は、ドロドロに煮込んだバリバリの純文学か、奥田英朗さんの『ララピポ』のようにドタバタに終始したナンセンスものかの両極端に分かれるパターンが多いような気がします。


それを踏まえるなら、このテーマでバランスの取れた読みやすい作品を創りだすというのはホネで、さらにそれを読者層の大半を占める若い女性に読ませる作品に仕上げるとなるとかなりの工夫が求められるのではないかと思います。 しかし、それをすんなりこなしたうえで、いやみにならない程度の「深み」を加味する。 三浦しをんさんは作家以上に職人です。


個人的によかったのは、栗田有起テイストの『柱の実り』と、ちょっと重たい感じの『ピース』。 オッサン目線で読むなら『心身』も悪くないと思います。 『穴』は必要以上に踏み込んでないところが、しをんさんらしいところです。 『嘘の味』も嫌いではありませんが、ちょっとバランスを欠いているように感じました。 


しをん親方の職人ワザを堪能したいとお考えの方におススメです。



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03-31(土)

「証し」  矢口敦子




【内容情報】(「BOOK」データベースより)
過去に金のために卵子を売った木綿子と、不妊に悩みその卵子を買った絹恵。二人の「子供」である十六歳の恵哉が、一家四人惨殺事件の嫌疑をかけられ自殺した時に、彼女達は出会う。息子の無実を信じる木綿子は真犯人捜しに乗り出すが、絹恵は懐疑的だった…。犯人が現場に残した「VS」の謎が解けた時、二人は恵哉の心の叫びを知る。長篇ミステリ。





<感想> ★★☆☆☆

本書は代理母(卵子提供)をテーマにしたミステリーです。


さて、矢口敦子さんの作品を読むのは2作目になりますが、私とは相性が悪いかな・・というのが率直な感想です。 ただ、あくまでそれは私の主観です。


殺人の容疑をかけられて自殺した少年の実母(卵子提供者)と、育てての母の二人でメインキャクターです。 実母のぶっ飛び具合は嫌いではありませんが、あまりにもぶっ飛びすぎていて感情移入をする隙がありません。 育ての母においてもキャラ造形がイマイチのような気がします。 なにより、卵子提供という素材を十分に生かしきれていないのが残念です。 


とはいうもの、ほとんどイッキ読みでした。 読者を引っ張る力のある作品であることはまちがいありません。
通勤電車のお供には最適かもしれません。

 
03-28(水)

「紙の月」  角田光代






【内容情報】(「BOOK」データベースより)
わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。梨花は海外へ逃亡する。彼女は、果たして逃げ切れるのか?あまりにもスリリングで狂おしいまでに切実な、角田光代、待望の長篇小説。





<感想> ★★★★★

本書は今月出た角田光代さんの最新刊です。 
あらすじを読む限りでは一億円を横領した女の逃避行的なイメージを抱きますが、メインストーリーは横領から発覚までです。 そこに主人公と過去に関わっていた同世代の男女3人を配して、その深層心理を描く作品です。


さて、一年半ぶりの長編である本書は角田毒炸裂しまくりです。 まじめで正義感の強い主婦である主人公の梨花が、横領にまで至るまでの描き方がハンパではありません。 人が金の奴隷になって堕ちていくさまがヨーシャなく描かれています。 


この作品の評価は読者がこの主人公を客観的にイタイ女(他人事)と読むのか?激しく感情移入をして読むのか?がポイントになってくるわけですが、ここで効果的な役割を担っているのが同世代の3人です。 私たちは一億円を横領するまでには至らなくても、主人公と似た性質を持っている3人のうちの誰かと共鳴する部分を持ち合わせている筈です。 


この3人を触媒として読者を限りなく主人公に近づける手法は見事です。 もちろん、主婦である彼女たちの抑圧された心理を描くさまは言うまでもありません。 


私が特に強く感じたのは彼女たちの考え方や行動パターンのリアルさです。  ただ、それはどの世代においても共通のものではありません。 社会に出る寸前のタイミングで金銭の持つ力の前にひれ伏し、子供が手を離れる頃にはアラフォーなどと持ち上げられて商業主義のターゲットにされている。 私も含めて、そんな時代を生きてきた読者にとって、この物語とてつもなく怖いはずです。


真新しい石鹸のような、高校生の頃の梨花の笑顔が自然に思い浮かぶ。 りかちゃん。 木綿子はその笑顔に向けて問いかける。 あなたは何を買ったの?何を手に入れようとしたの?その問いは、いつにまにか木綿子に向けられている。 私は何のために節約してきたの。 なんのために貯蓄しようとしているの。 それで何を得るつもりなの。


長編前作の『ツリーハウス』でちょっと違うかも・・・・と思われた角田ファンに強くおススメします。 角田毒を思う存分ご堪能くださいませ。(笑)


余談ですが、タイトルはJAZZスタンダードの”It's Only a Paper Moon”から来てると思います。  梨花の心理をよく表していて秀逸です。

Say, its only a paper moon
Sailing over a cardboard sea
But it wouldn't be make-believe
If you believed in me ・・・・・・


そうよ、ただの紙のお月様
厚紙の海を帆走してゆく
でも、見せかけのものにはならないわ
あなたが私を信じてくれているなら・・・・・








 
03-26(月)

「サクリファイス」 近藤史恵




【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすことー。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた!大藪春彦賞受賞作。



<感想> ★★★★★

あちこちの読書系ブログにお邪魔していますが、ベストセラーには手を出さないという方が少なからずいらっしゃいます。 基本的に私も同じ考えですが、その性癖のおかげで大損をしているような気分にさせられる作品と出会うことがあります。
私にとって、本書はそのような作品でした。


さて、本書が扱っているのはロードレースという競技です。 世界的な大会はツールドフランスで、その名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。 ただ日本国内においてははマイナースポーツと位置づけられています。 


ともすれば、そのルールさえ知られていないスポーツを俎上に載せるということは作品のウィークポイントになるのではないかと思いがちですが、どうやら近藤史恵という作家にはそれをものともしない筆力が備わっているようです。 私は圧倒されました。


ロードレースの特性とプロスポーツの厳しさ。 陸上競技からロードレースに転向した主人公の心理描写。 サスペンスの要素。 あたかも主人公達と一緒にペダルを漕いでいるような疾走感。 加えて全編に張り巡らされた臨場感と緊張感の糸。 
そして、それが切れる瞬間に訪れるカタルシス。


本当によくできた作品で120点です。 
ベストセラーなんて万人向けする作品はつまらないはずとお考えの方に強くおススメします。 ホントに猛プッシュです。(笑)


以下は続編です。

      


 
03-25(日)

ピンクハウスと角田光代さんの新刊

今朝、5年ぶりぐらいに森尾由美さんを見ました。

日曜の朝にやっているあの番組です。

私と同い年のはずですが、相変わらずピンクハウスを着ていました。




しばらく見入ってしまいましたが、

やはりピンクハウスに身を包む森尾由美

無敵

だということを改めて感じました。 

このままどこまでも突っ走って欲しいものです。

来週も早起きして観ることにいたします。




話題は変わりますが、角田光代さんの新刊がまた出たようです。 

今回の新刊は長編です。





さっきチェックした時点でアマゾンは在庫切れでしたが、楽天にまだ在庫がありました



 
03-24(土)

「緑の毒」  桐野夏生






【内容情報】(「BOOK」データベースより)
妻あり子なし、39歳、開業医。趣味、ヴィンテージ・スニーカー。連続レイプ犯。暗い衝動をえぐる邪心小説。






<感想> ★★★★☆

本書は昨年の夏に出た桐野夏生さんの最新刊です。 図書館でいくら待っても順番が廻ってこないので「楽天」でポチりました。


主人公は、勤務医である妻の浮気をきっかけにレイプ魔と化してしまう39歳の開業医です。 男の嫉妬がテーマのひとつだと思いますが、それは今まで桐野さんが描いてきた女のそれと比較するならかなり無様です。 そのあたりが若干軽いような印象を受けました。 しかし本書を強く印象づけているのは主人公ではなく、周囲に取り巻く女性たちのような気がします。


浮気をしている妻。 不満を抱えているクリニックの職員。 彼女たちの言動にドロドロフェチの私はツボを押されまくりでした。(笑) さらに著者はレイプの被害者にも容赦がありません。 おそらく男性作家なら許されないだろというところにぐいぐい踏み込んでいくあたりも圧巻でした。 ただ、一人暮らしの女性が誰もいるはずのない部屋の中で見ず知らずの男に遭遇する恐ろしさは、男性の私も強く感じ取ることができました。 それも含めて、桐野さんの巧みな筆さばきを堪能することができます。


私自身も含めて、『東京島』以降の桐野作品に対してモヤモヤ感を抱いていた読者が多いように思います。 それを踏まえるなら、本書は久しぶりに「らしい作品」と言えるのではないでしょうか?


嫉妬はこわいものでありますな、閣下。
そいつは緑色の目をした怪物で、
人の心を餌食にして、苦しめるやつです。

(『オセロ』 シェイクスピア 三神勲訳)


 
03-23(金)

「冷血」 T・カポーティ (佐々田雅子訳)



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
カンザス州の片田舎で起きた一家4人惨殺事件。被害者は皆ロープで縛られ、至近距離から散弾銃で射殺されていた。このあまりにも惨い犯行に、著者は5年余りの歳月を費やして綿密な取材を遂行。そして犯人2名が絞首刑に処せられるまでを見届けた。捜査の手法、犯罪者の心理、死刑制度の是非、そして取材者のモラルー。様々な物議をかもした、衝撃のノンフィクション・ノヴェル。



<感想> ★★★★★

本書は1959年に実際に発生した殺人事件を作者が徹底的に取材したノンフィクション作品です。 1965年に出版され世界中でベストセラーになりました。 出版からすでに半世紀近く経っていますが、今なお新しい読者を獲得しつづけている名作中の名作です。


そんな名作中の名作ですが、恥ずかしながら私は3回チャレンジして3回挫折しています。 私が何ゆえ挫折してしまったかと言えば、頁全体を埋め尽くすやたらと小さい活字と、ちょっとダルい冒頭。 この二つの要因が高い壁となって私の前に立ちはだかってしまったというわけです。 今回は05年に出た新訳で4度目のチャレンジに臨みました。


さて、一頁を開いてみると龍口直太郎訳との大きな違いに気がつきます。 活字が大きくなって、行間スペースもそれなりに取られています。 相変わらず冒頭はちょっとダルダルですが、文章が多少平易になったせいか頁をめくる手が止まることはありませんでした。 そして話が静から動に変わる第二章へ。 ここからラストまでいっき読みでした。 


内容に関しては、私が下手な文章を綴るまでもありません。 ひとことつけ加えるなら事件の衝撃度はもちろんですが、加害者の一人に感情移入しすぎたと言われるT・カポーティーの苦悩のようなものを読み取ることができれば、読者にとっては忘れえぬ作品になり得ると思います。


翻訳には賞味期限があると書いたのは村上春樹さんですが、今回はそれを強く感じました。 新しい訳で本書を読む機会を与えてくれた佐々田雅子さんに感謝です。




 
03-20(火)

最近のわたし (画像あり)

今日は春分の日です。

まごまごしていると今月も終わってしまいそうです。

さて、私は今月ついに4×歳になってしまいました。

そんな私に、ここしばらくある変化が訪れました。

書くと長くなるので、写真で説明します。↓


ちょっと前までの私
ちょっと前までの私・このように見えていました posted by (C)きたあかり


最近の私
最近の私・このように見えてしまいます posted by (C)きたあかり


これはどういうことで、どのように対処したらいいのでしょうか?

1.目を酷使しすぎ。  静養のため何もしないで一日中寝てすごす。

2.気合が足らない。バッティングセンターに行き動体視力を鍛えるべき。

3.老眼である。   とりあえず眼鏡屋さんに行くべき。



今日のおまけ

最近、ネットで話題になっているらしいです。

私はちょっと泣いちまいました。










 
03-20(火)

「終わらざる夏」  浅田次郎

  



内容(「BOOK」データベースより)第二次大戦末期。「届くはずのない」赤紙が、彼を北へと連れ去った―。北の孤島の「知られざる戦い」。あの戦いは何だったのか。着想から三十年、著者渾身の戦争文学。




<感想> ★★★★★

1945年(昭和20)8月15日。 日本は連合軍に対して無条件降伏をしました。 わが国は文字通り焦土と化しましたが、戦時中も戦闘が行われることなく、唯一軍隊が無傷で残っていたところがあります。 それが、当時日本の領土だった占守島(下地図参照)です。 無条件降伏後、この島に駐屯していた旧日本軍は武装解除に向けて動き出しますが、突如ソ連軍が上陸し交戦。 現地の将兵は孤立無援の戦いを強いられます。 世に言う占守島の戦いです。 本書は今まで語られることの少なかった占守島の戦いを軸に据えて、日本人それぞれの終戦を描く長編作品です。


さて、数ある文芸作品の中には、その作家しか描きなえない作品というものがあります。 本書はそれに数えられる作品だと思います。 まずは、終戦間際にさまざまな場所に配した数多くの登場人物たちを丹念に描きながら、それを線で結びつけながら最後の舞台となる占守島の戦いに収斂させていくという作家の力量。 おそらく、これだけの人数のキャラクターを配しながらも読者を混乱させないテクニックを持っている作家はそれほど多くはありません。


そして、もうひとつは軍隊という特殊な組織の仕組みと、そこに関わる人間の心理が如実に描かれている点です。 戦争文学で語られる悲劇はその理不尽さにあります。 それを具現化するには、命を賭してまで命令に従わなくてはならない兵士を描くのが常道です。 しかし、本書ではその理不尽を強要しなくてはならない立場にある人間の心理にまで立ち入っています。 更に言うならそれは、終戦後の占守島に上陸するソ連軍の将兵にまで及んでいます。 そこで一貫しているのは、戦争の罪はどこにあるのか?という問いかけだろうと思います。 


様々な職業を経て、作家になって浅田次郎さんですがそれには自衛官だった時代も含まれます。 インタビューによれば、テーマになっている占守島の戦いは自衛官時代に知ったとのことです、そして当時はまだ第二次世界大戦を経験した上官も数多く在籍していたようです。 その経験と、ここで描かれる軍人達は決して無関係ではないはずです。 


本書は中途半端な戦争小説ではありません。 
並々ならぬ才能をもつ作家浅田次郎。 そして、かつて自衛官だった浅田次郎。 その二つの要素の上に成り立った魂のこもった反戦小説です。 ぜひ、ご一読を。






より大きな地図で 占守島 を表示
 
03-16(金)

蔵書点検の季節・・・・らしい。

在庫本がすべて読み終わったので、図書館  に行くことにしました。

普段は車なんだけど、今日は天気もイイので自転車で 

車  で10分ぐらいの距離なので自転車  だと

かなり走る  ことになります。 

本も重いし・・・・

ただ、その行程は決して苦ではありません。

本好きにとって図書館は  ディズニーランドのようなものです。

行けば、確実に本をゲットする事が出来るのですから・・・


そう・・・・・新しい本をゲットできればね・・・・


蔵書点検って・・・

もしかしたらお休みってことかな・・・

しかも・・・・

もうお腹パンパンっすよ。 これ以上勘弁してくださいよぉ 

(↑返却ポスト談)

ということで、重たい本もお持ち帰りっす。 


なにやらムシャクシャしてきたので、たいしてお腹も空いていないのに

マックに行って  「ビバリーヒルズバーガー」(706kcal)と 

 「ポテトM」(495Kcal) をドカ食いしてしまいました。 

でも、しょうがないよね。 人間だもの BYみつを 


こんな気分なんで、今夜は  カレーでもいいっすか?


 
03-14(水)

オッサンでも読める漫画・オッサン以外無理な漫画

可処分所得(おこずかい)が減ってしまったので、ここ数年漫画誌が買えません。 極端な情報不足の中で、最近ハマってる作品をいくつかUPしてみます。

下に行くほど加齢臭がするので、ご注意ください。


   

ディープすぎる宗教ギャグの宝庫。 ブッダとイエスのキャラ造形もピカイチでやたらと癒されます。 著者の中村光さんは無事にご出産されたようで連載も再開されています。
『モーニングツー』(講談社)連載中。







絵のタッチは少女マンガ風ですが、個人的には「巨人の星」に勝るとも劣らないスポ根マンガとして読んでいます。 百人一首のディープな世界も堪能することができます。
『Be love』(講談社)連載中。






昭和40年代後半の国鉄を舞台にした作品。 鉄ちゃんじゃなくても、ツボを抑えた人情話は泣きじゃくり必至です。(そう、オッサンならね)
『モーニング』(講談社)連載中。






「ゴルゴ13」「温泉へ行こう」(←昼ドラっす)をミックスしたような設定。 アクションと人情話を融合させた上で、昼ドラのドロドロスパイスを加えた稀有な作品。 絵のタッチから判断がつくと思いますが、オッサン向けというかオッサン以外無理
『漫画サンデー』(実業之日本社)連載中。







 
03-13(火)

「誰かが足りない」 宮下奈都






【内容情報】(「BOOK」データベースより)
足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。注目の「心の掬い手」が、しなやかに紡ぐ渾身作。偶然、同じ時間に人気レストランの客となった人々の、来店に至るまでのエピソードと前向きの決心。






<感想> ★★★★☆

本書は今年度の本屋大賞にノミネートされている宮下奈都さんの連作短編です。 今や売れ筋で書店の平積台を占拠しそうな勢いの宮下奈都さん。 角田光代さんなどと同年齢ですがお名前を聞くようになったのはここ4~5年ではないかと思います。 私はアンソロジーに入っていた『日をつなぐ』という作品が初読みでしたが、そのクオリティーの高さに打ち震えた記憶があります。


さて、本書はその装丁とタイトル、そして掲載誌(「小説推理」)からミステリーをイメージされている方も多いようですが、ミステリーの要素は一切ありません。 著者が最も得意とする癒し系の作品です。 主人公それぞれが抱える悩みは現代的でキャラ設定もリアルです。 文章も安定感があるし瑕疵のつけようもありませんが、個人的には心に響いてくる作品ではありませんでした。 正直いって「量産型」という印象を強く持ちました。


ただ、この作品、若い人には好評です。 そこで再度ナナメ読みをしてみて気がついたことがあります。 本書はもちろん、数ある宮下作品の中で主役を張るキャラクターの面々。 その共通項は、優しさや正直さ故に不器用で、厳しい現代社会にうまく溶け込めない若者たち。 欲にかまけた若者時代をすごしたバブル世代の私が思う以上に、今の若い人たちは危機に立たされているのではないか? そして、宮下奈都さんは直木賞獲って、もっとバリバリ稼いでいやるぜ!!などという考えではなく、そんな読者と向き合いながら作品を書いているのではなないか?という結論に至りました。 


もし、私の見方が間違っていないとするなら本書は決して「量産型」ではなく、著者の想いの詰まった作品と評価することができるのような気がします。 最近、作品を客観視することを重点においていたせいで、大事な何かを忘れていたのではないか・・・と気づかされた一冊でもありました。 







←私が初めて読んだ『日をつなぐ』はこのアンソロジーに入っています。
 未読なら超おススメっす。


 
03-12(月)

「妖談」  車谷長吉







【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「この世で人の欲ほど怖いものはない」あさましき“業”に憑かれた人々を描く掌篇小説集。







<感想> ★★★☆☆

最近は作家というより、朝日新聞土曜版の人生相談コーナー「悩みのるつぼ」で広く認知されている車谷長吉さん。 本書はそんな車谷さんの作品集です。短い話がいくつも入っているので、短篇というよりは掌篇といったところです。

さて、本書のコンセプトをひとことで言うなら、欲に取りつかれた人たちの妖談。 金、名誉、性欲。 それらにとりつかれた人々を独特の長吉節で一刀両断にしています。 特に高学歴の女性に対する視点は偏見以外のなにものでもありませんが、それも含め小気味いい印象を受けました。

作家になることは、人の顰蹙を買うことだ。 長吉さんは作品の中で度々宣言していて、たしかにそんな作品も多いわけですが、この人の魅力は、ニコリともせずに突然面白いことを言ってのける点にあると思います。 本書で言えばで『信子はん』。 陽美はんを食べてしまった信子はんの生命力にビビりまくる長吉さんが笑えます。 そして、その文書のクオリティーはあくまで高い。 

「悩みのるつぼ」ファンで、車谷作品が未読だという方におススメします。


 
03-10(土)

「抱擁、あるいはライスには塩を」 江國香織





【内容情報】(「BOOK」データベースより)
三世代、百年にわたる「風変わりな家族」の秘密とはー。東京・神谷町にある、大正期に建築された洋館に暮らす柳島家。ロシア人である祖母の存在、子供を学校にやらない教育方針、叔父や叔母まで同居する環境、さらには四人の子供たちのうち二人が父か母の違う子供という事情が、彼らを周囲から浮いた存在にしていた。





<感想> ★★★★★

本書はハードカバー600頁の長編。 江國作品の中では最長のボリュームです。 


さて、あらすじを読む限りでは時代を追いながら描く大河小説をイメージすると思いますが、本書は語り手が次々と変わる連作短編に近い構成が採られています。 ただ、それぞれの章によって時代が進んだり遡ったりするので、読み始めはかなり戸惑います。 加えて、この家族の特殊性に関しても同様です。 しかし、読み進めていくうちに多すぎる登場人物もすっきり整理されて読みやすくなるし、徐々に明かされていく家族の特殊性は、読者に頁をめくらせる牽引力になっていきます。


特にすごく大きな出来事が起こるわけではありませんが、このヘンな家族の世界に入り込んでしまうとその世界から抜け出すのは容易ではありません。 また。随所に最近の作品では見られない初期作品を彷彿とさせるような描写があって、古くからの読者ならそれを楽しむこともできます。 

夕方と夜のあいだの時間で、図書室は電気をつけないと暗いが、つけてしまうとたちまち空気の中の何かがそこなわれる。 たとえば晩夏(おそなつ)の気配が。 裏庭の木も、昼間ほどくっきり見えないけれど、夜ほど黒々と闇に沈んでもいない。

私はこの一節がツボでしたが、おそらく読者それぞれがツボをみつけることができるのではないかと思います。


ラストに関してはハッピーエンドとも取れるし、その逆と解釈することが出来ると思います。 そのあたりは中途半端という声もあるようですが、少なくとも読者は読みごたえのある作品を読み終えた充実感に浸れることはまちがいありません。 


余談になってしまうかもしれませんが、この本の装丁は見事です。 読み終えたら裏表紙もチェックしてください。 本を閉じるまでが読書です。(笑)

 
03-10(土)

「女學生手帖」 大正・昭和の乙女ライフ  弥生美術館・内田静枝編






【内容情報】(「BOOK」データベースより)
大正~昭和初期の可憐で優美な乙女たちの世界!“エス”のせつない交流、女学生言葉、セーラー服図鑑、身の上相談や広告記事…乙女心をくすぐるエッセンス満載の、女学生ワールド。岳本野ばら氏特別寄稿。






<感想> ★★★★☆

なにやら怪しげなタイトルですが、旧字体で書かれている点にご注目ください。 本書は、大正末期から昭和初期にかけて出版された少女雑誌から当時の女学生の文化を多角的に紹介しています。 編者は高畠華宵や竹久夢二の作品を数多く所蔵、公開している弥生美術館学芸員の内田静枝さん。


さて、本書はあらすじに書かれているように、当時の女学生の生活様式や心理なども興味深く読めるわけですが、何はさておき注目に値するのは、当時少女雑誌の挿絵や表紙を数多く手がけていた大衆画家の作品群。 中原淳一、高畠華宵、松本かつぢ、加藤まさお、蕗谷虹次。 そして少女小説のカリスマ吉屋信子。  レトロファンならずしても、その美しさと資料的な価値には目をみはると思います。 ダテに弥生美術館の名前は出していません。


編者によれば、女学生たちの文化が最も花開いたのは大正末期から昭和15年までの間とのことです。  都市部に暮らし、それなりに裕福な家庭で育っていた彼女たちはとても幸せだったと思います。 しかし、その後に待ち受ける戦争は彼女たちにとって、あまりに過酷すぎる運命だったと言わざるをえません。 そう考えると、ちょっと違った読み方もできるかもしれません。

ちなみに4月5日~7月1日まで弥生美術館では「大正から始まった 日本のkawaii(カワイイ)」展が開催されます。 

 
03-09(金)

気になっている本


最近、気になっている本が↓です。



『変身』で御馴染みF・カフカの名言集らしいんですが、カフカという人はかなりへっぽこ人生を歩んでいたようで、そんな人生でカフカが吐いたネガティブなセリフばかりをチョイスしてあるそうです。

へっぽこ人間の私などは、何が書かれているのかヒジョーに気になります。


あっ、申し遅れましたが新参者のきたあかりと申します。
よろしくお願いします。

 
03-06(火)

2月の書籍代 その1


 2月の書籍代 

13冊 1,300円



2月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:2961ページ
ナイス数:90ナイス

カッサンドル―巨匠の知られざる全貌カッサンドル―巨匠の知られざる全貌
『深夜特急』の装丁画でお馴染みカッサンドルの画集です。 出た当時(95年)値段にビビッて躊躇していたら、いつのまにか絶版になっていたようです。 図書館で借りました。 
読了日:02月26日 著者:


47都道府県 女ひとりで行ってみよう47都道府県 女ひとりで行ってみよう
自由で気ままな一人旅には憧れるけど、一人で食事したり、初対面の人と話すのが苦手。 他の観光客にどう見られるのか気になる・・・。恥ずかしがり屋で、ちょっと自意識過剰。 はい!私です。 『深夜特急』が一人旅のバイブルとするなら、本書はへっぽこ一人旅のバイブル。 背中を押してくれる一冊でした。
読了日:02月24日 著者:益田 ミリ



カレチ(2) (モーニングKC)カレチ(2) (モーニングKC)
うぉ~三巻出てるし!!!!
読了日:02月24日 著者:池田 邦彦



すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)
夏石鈴子さんに「あおば」というキャラを主人公にしたシリーズ作品がありますが、そのマンガ版といった感じです。 いきなり「クウネル」出てくるし・・・(笑) ひとつひとつのエピソードはコンパクトにまとめられているんだけど濃いんですよね。 そのせいもあって、すぅ~ちゃんの禅問答のようなつぶやきがボディーブローのように効いてきます。 
読了日:02月23日 著者:益田 ミリ



妻の超然妻の超然
いつもながら舞台になる町の様子がリアルに描かれていてイイです。 コミカルな表題作を読んで◎だと思いましたが、「下戸・・・」はもっとヨカッタです。  私自身、下戸なので必要以上に感情移入してしまいました。下戸はそのように日々をやり過ごしているんですよ・・・。 「作家・・・」は、ちょっとトーンが違うので面喰うかもしれませんが、私小説として読むと楽しめます。カッコいいという感想をお書きになっている方がいらっしゃいますが、そう、カッコいいんです。
読了日:02月22日 著者:絲山 秋子



あゝ野麦峠 続 (2) (角川文庫 や 7-2)あゝ野麦峠 続 (2) (角川文庫 や 7-2)
『あゝ野麦峠』の続編。 本編では書ききれなかったエピソードやその後のこぼれ話などが収録されています。 本編と比較するなら、事実に対する解釈が若干叙情的なような気がします。 ただ、他の方もおっしゃっていますがそのあたりが本書の魅力なのかもしれません。
読了日:02月21日 著者:山本 茂実



メロディ・フェア (文芸)メロディ・フェア (文芸)
仕事の物語として読むなら良くも悪くも凡庸だと思いますが、女性が持っている化粧に対する想いを十分に感じ取ることが出来ました。 鉄仮面、浜崎さんもいいけど主人公の家族が口紅に対して抱いている想いを最後に持ってきているあたりがいいですね。 ホントに宮下奈都さんは巧い作家さんです。 タイトルになっているBee Geesの"Melody Fair"  前後の脈略をほとんど無視して突然出てくる「ショッカー」 宮下作品のそういうところがツボです。 この作品は若い女性向けですが宮下さんと同世代なら男性にもおススメです。
読了日:02月13日 著者:宮下 奈都



犬はいつも足元にいて犬はいつも足元にいて
酷評されているようですが、芥川賞ノミネート作品の割にはストーリーもしっかりしているし、緩急もあって読みやすい作品だと思います。  肉はいったい何だったんでしょうね?まぁ~そのあたりも含めて個人的には十分楽しめました。 サダのお母さん良いですね。 助演女優賞を差し上げたいです。(笑)
読了日:02月13日 著者:大森兄弟



サナトリウム残影―結核の百年と日本人サナトリウム残影―結核の百年と日本人
「結核」を触媒にして、日本の近代全体を捉えていて興味深く読めました。 良書だと思います。 湘南といえば私たちの世代ではサザン・オールスターズですが、『太陽の季節』以前はサナトリウムの町だと知って驚きでした。 そういえば徳富蘆花の『不如帰』も逗子が舞台だったような気がします。 加えて、清瀬にやたらと病院が多い謎も解決しました。
読了日:02月12日 著者:高三 啓輔



チーズと塩と豆とチーズと塩と豆と
ブレノワール=黒麦=○○(←ネタバレのため伏字)というのがびっくりしました。 ストーリーはもちろん食材の使い方で森絵都さんが一歩抜きん出ているように感じました。 こんなレストランもあるようです→http://www.blenoir.co.jp/
読了日:02月06日 著者:井上 荒野,江國 香織,角田 光代,森 絵都



 
03-06(火)

2月の書籍代 その2



つげ義春の温泉つげ義春の温泉
つげさんが旅をした昭和40年代~50年代の湯治場の様子が描かれています。 漫画以外にも写真やエッセイを駆使して表現される貧乏くささは天下一品です。 私自身は、つげファンでも温泉マニアでもありませんが今まで読んだ旅モノ(紀行文)の中ではベスト1です。 絶版になっているのが悔やまれます。 詳しい内容はこちら→ http://www.mugendo-web.com/y_tsuge/onsen.htm
読了日:02月03日 著者:つげ 義春



天頂より少し下って天頂より少し下って
今まで、いろんなアンソロジーに掲載されたものを一冊にまとめた短編集。 私は3作品が再読となりました。 若い方からアダルトな方まで楽しめる「沁みる系」がチョイスされているように感じました。 個人的には、川上さん独特の惚けと浮遊感が漂う 『一実ちゃんのこと』がツボでした。
読了日:02月03日 著者:川上 弘美



寒灯寒灯
貫太&明恵シリーズはDV小説的な読み方もできるわけですが、貫太の独りよがりの考え方や理不尽なキレ具合に私は渥美清が演じた車寅次郎的なものを感じました。 その境界線ってかなりビミョーで曖昧なんだけど、そこをしっかり意識して書かれているのではないかと思います。 
読了日:02月02日 著者:西村 賢太

2012年2月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
 
03-04(日)

津軽海峡冬景色が見たいので青森へ  温泉・ラーメン篇


津軽海峡冬景色が見たいので青森へ 私もひとり連絡船に乗り

・・篇
から

というわけで、予定が大幅にくるってしまったので、温泉に行くこ

とにしました。


温泉王国青森には青森市内にも数多くの温泉銭湯があります。 

温泉といえば日帰りの健康ランドのようなものをイメージすると思

いますが、市内にあるのはあくまで銭湯。 一部例外もあるようで

すが料金は400円前後のところが多いです。 駅から最も近いの

青森まちなか温泉です。 施設も新しいし料金も安いので観光

客に人気があるようですが、せっかく青森まで行ったのだからディ

ープな温泉に行きたいと選んだのが↓

P2281310
P2281310 posted by (C)きたあかり

市内にある三内温泉。 料金390円の温泉銭湯です。

詳しいことはわかりませんが、青森市内最強の温泉との事です。

露天風呂はありませんが、室内は体育館規模の大きさで浴槽は

プールのように大きい千人風呂です。 お湯の色は緑白色でこれ

ぞ温泉という感じで、ともかくすげぇ~硫黄臭いです。 私の知る

限り、草津温泉に匹敵する数少ない温泉のひとつだと思います。


16時過ぎに行きましたが、そこそこ混んでました。 飛び交ってい

る津軽弁から判断するに利用者はほとんど地元の方のようです。 

浴室内に石鹸やシャンプーの備えはないので、行かれる方はお

風呂セット持参で行くことをおススメします。 休憩処も広々として

いて入浴後もまったり過ごすことができます。 ただ、念のために

申し添えておきますが、ここはあくまで地元の方がお使いになる

銭湯施設です。 その泉質や効能から温泉マニアの方々の間で

は半ば聖地化されているようですが、都内にある2,000円前後の

スパ施設とは違います。 行かれた方によって感想はさまざまで

すので、他の方のブログなどもチェックしてみてください。


こんな温泉が中心部からバスで20分程度のところにあるんだから、

やっぱ青森すごいです。 駅からバス停まで距離があるので地図

を作ってみました。 あちこち調べたのですが詳しい地図が見当た

らなかったので、バスで行かれる方は参考になさってください。 料

金なども明記しておきました。


より大きな地図で 青森駅から三内温泉行きバス停(市営4番)まで を表示


ここで地元の方と話をしましたが、今年の雪は例年の3倍で雪降ろ

しに追われる毎日だそうです。 こんな時期にこないでねぶたの時

に来ればいいのに・・という会話に周囲の人も、んだんだと肯いてい

ました。 ここの営業は21:30までですが、中心部に戻るバスの最

終は18:33(←最新のものを確認してくださいね)です。 


晩ご飯はバス停の近くにあるラーメン屋さん(←地図に明記しました)

で、青森名物の「味噌カレー牛乳ラーメン」↓を食べました。

味噌カレー牛乳ラーメン
味噌カレー牛乳ラーメン posted by (C)きたあかり

名前だけ聞くと不味そうですが、バランス加減が絶妙でたいへん美

味でございました。 バターをスープに溶かすのがポイントだと思わ

れます。 ここもお客さんは地元の方ばかりで、観光客目当てにやっ

てます!!って雰囲気がなくてグッドでした。

青森駅前
青森駅前 posted by (C)きたあかり


さて、帰りですが「楽天」のポイントが溜まっていたので、夜行バス

帰ることにしました。 ホントは新幹線で帰りたかったんだけど、往路

の寝台料金が高くついたので、帰りは節約です。(泣) 私が利用し

たのは弘南バスの津軽号。 通常価格は7,500円と高めですが、3列

シートでかなりリクライニングするので熟睡することができました。 

ちなみに同クラスのJRバスは8,500円。 4列シートなら各社5,000円

前後です。





というわけで、翌朝の7時ごろ東京駅の日本橋口に着きました。

なんか雪降ってるし・・・・

おこずかい帳

 交通費 

JR 上野→青森 乗車券 10500円
    寝台券(B個室)    6300円
         特急券    3150円 (延着のため払戻)

青森市営バス (往復)    560円

弘南バス 青森→東京   7500円 (全額楽天ポイント)


食費

朝食(弁当等)         550円
昼食(大戸や)         800円
夕食(ラーメン)         780円
その他              500円


 その他   

八甲田丸入場料        500円
三内温泉            390円
おみやげ           2500円
コインロッカー         300円

 合計 

34330円-3150円7500円23680円

※交通費はすべて閑散期の料金です。 
 
03-01(木)

津軽海峡冬景色が見たいので青森へ 私もひとり連絡船に乗り・・篇


上野発の夜行列車篇から

代行バス
代行バス posted by (C)きたあかり

というわけで、到着から一時間後に代行バスがきました。

結局、列車はここで運転中止(運休)となりました。

先行の列車が途中で立ち往生しているようです。


列車が遅れたり、運休になると駅員さんに怒鳴りちらす恥ずかしい

人がいたりするわけですが、そんなコトもなく乗客はバスに乗り込み

ました。 駅員さんもどこかノンビリしていて、いい意味で昭和してい

ます。 まぁ~新幹線でもなく高速バスでもなく、交通事情の悪い厳

冬期にあえて寝台列車をチョイスした自分からすれば、ここまで無

事に運行してくれただけでも感謝です。 


当初の予定では弘前で途中下車して、ストーブ列車で金木に向かう

はずでした。 斜陽館と津軽三味線会館は旅のメインでしたが時間

的に無理なので諦めます。 太宰治 吉幾三 高橋竹山


予定より3時間半遅れて青森に到着しました。 ちなみに特急料金は

返してくれました。 バスの車窓から見る風景もそれなりに面白かった

のですげぇ~得した気分です。 駅から5分ほど歩いて青函連絡船

向かいます。 


八甲田丸
八甲田丸 posted by (C)きたあかり

煙突に書かれたJNR(旧国鉄)の文字が泣かせますね。

当然ながら、青函連絡船は20年以上前に廃止になっているので、これ

は記念館として港に係留されている八甲田丸です。 お台場にあった船

の科学館にも同じ青函連絡船の摩周丸が係留されていましたが、閉

館して、どうなっちゃったんでしょうね。 


館内の様子↓
P2281263
P2281263 posted by (C)きたあかり

八甲田丸地下
八甲田丸地下 posted by (C)きたあかり

P2281269
P2281269 posted by (C)きたあかり


これは当時のまま残っている可動橋です。

青函連絡船 可動橋1
青函連絡船 可動橋1 posted by (C)きたあかり

青函連絡船 可動橋2
青函連絡船 可動橋2 posted by (C)きたあかり

運航当事は駅からここまで線路が延びていて、この可動橋を使って

列車や貨車を連絡船に積み込んでいたようです。 立派な近代遺産

だと思います。 いつまでも遺して欲しいものです。


さて、1908年(明治41年)から1988年(昭和63年)まで80年間運航した

青函連絡船はたくさんの人々とその想いを運び続けました。 その歴

史の中には大きな海難事故がありました。 1954年(昭和29年)9月26

日に発生した洞爺丸事故です。 結果的に、この事故は青函トンネル

着工を後押しすることになるわけですが、死者1155名はあまりにも

大きい犠牲と言わざるをえません。  

この事故をノンフィクションで描いたのが↓



フィクションで描いたのが↓

   

この二作は聞きしに勝る良書です。 

『洞爺丸はなぜ沈んだか』は絶版で手に入りにくい状況

ですが、図書館に行けばあると思います。 


というわけで、予定が狂ってしまったので市内にある温泉

に向かいました。 次は町中にある名湯と地元ラーメンを

食します。

まだ、つづきます。
 
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