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01-30(日)

「モダンタイムス」 伊坂幸太郎




検索から、監視が始まる。 漫画週刊誌「モーニング」で連載された、伊坂作品最長1200枚。





<感想> ★★★★★

ヨーシャなく面白い作品でした。

おそらく、いろんな人がいろんなコトを言っているとは思いますが、

そんなことはすべて無視していいと思います。 (汗)


さて、本書は近未来が舞台です。 冒頭からちょっと飛ばしすぎか

なぁ~という印象を持ちましたが、そのぶん読者はいっきに引き込

まれていきます。 井坂幸太郎さんといえば基本はミステリーです

が、この作品はさまざまな側面を持っています。 


ネタバレするのでストーリーには触れませんが、私は村上春樹さん

『羊を巡る冒険』『ダンス・ダンス・ダンス』をポップにした印象を

受けました。 


気になっているけど未読だという方。 この分厚さを前に躊躇してい

るという方に強くおススメします。


ところで既読の方「検索」してみましたか?(笑)
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01-29(土)

雪が見たいので会津へ


年休消化の平日休み。

ムショーに雪が見たくなったので、出かけることにしました。


浅草へ
浅草へ posted by (C)きたあかり

日帰りなので朝早い出発です。 この日は平日だったので

スーツ姿の方が大半でした。 そんな状況で遊びに行くのは

ホントにイイ気分っす。(汗)




いい感じの列車
いい感じの列車 posted by (C)きたあかり

フカフカのボックスシート
フカフカのボックスシート posted by (C)きたあかり

行き先は福島県の会津若松です。 

新幹線で行くのが一番早いけどお金がないので、東武鉄道

を使いました。 使ったきっぷはこれ。 とりあえず浅草

の快速で鬼怒川温泉まで行きます。 北千住から春日部あた

りまで混んでいたけど、それ以外の区間はガラガラでした。

首都圏では壊滅状態のボックスシートが鉄ちゃん的にはブ

ラボーでした。




ゴージャスな列車
ゴージャスな列車 posted by (C)きたあかり

鬼怒川温泉で乗り換えて、会津若松まではこの列車で行きました。

すげぇ~ゴージャスなんだけど「快速」なので割増料金は不要。

この列車もガラガラ。 二両編成で乗客は10人前後でした。




湯野上温泉駅
湯野上温泉駅 posted by (C)きたあかり

どっかの川
どっかの川 posted by (C)きたあかり

鬼怒川温泉から会津若松までの二時間は銀世界をひた走る感

じです。 雪が見たいという目的は早くも達成!!




会津若松1
会津若松1 posted by (C)きたあかり   

会津若松3
会津若松3 posted by (C)きたあかり

浅草から5時間。会津若松に着いたのはお昼ごろ。 

町じゅうどこもかしこもすげぇ~雪です。 

滞在時間は3時間しかないので、循環バスに乗って会津武

家屋敷
へ・・・・循環バスは30分おきに出てるのでとても便利

です。 「あかべぇ」の女性ドライバーがイイ感じの人でした。




会津若松2
会津若松2 posted by (C)きたあかり

次は鶴ヶ城へ・・・・・時間がないので周りを散歩しただけです。

あとで気がつきましたが、鶴ヶ城から西若松駅まで徒歩で20

分だそうです。 循環バスで会津若松駅まで戻っても20分掛か

ります。 バスの時間と列車の時間が合わなければ歩いた方

が時間を有効に使えるかもしれません。




会津若松駅1
会津若松駅1 posted by (C)きたあかり

どっかの駅
どっかの駅 posted by (C)きたあかり

15:00の列車で会津若松を出て、湯西川温泉で途中下車。




道の駅「湯西川」の休憩所
道の駅「湯西川」の休憩所 posted by (C)きたあかり


駅に併設されている温泉施設(500円)で一時間まったり。

お湯が硫黄臭くて、千葉にあるなんちゃって温泉とは明らかに

ちがいます。 ここでもお客さんは私一人でした。 売店もある

けど17時には閉まってしまうようでした。 




17:59の列車に乗って鬼怒川温泉で特急に乗り換え。

夕方の列車なので特急料金は1000円でした。 快適なので

車中で爆睡していたら20:30ごろ浅草に着きましたとさ。





鉄ちゃん的なメモ↓

全行程で使ったお金は10,000円弱でした。

会津若松までは、東武鉄道→野岩鉄道→会津鉄道→JR

と4つの鉄道会社を乗り継ぎますが、列車は関係なく乗り

入れをしているので乗換えも少なくて便利です。 鬼怒川温

以遠も一時間に一本ペースで運行されているので、昼間

なら気分次第で途中下車しても凍死することはありません。 

野岩鉄道沿線は駅から近い温泉施設がいくつかあります。


ローカル線と雪の組合せだと只見線飯山線が思い浮か

びますが、東京からだとめちゃくちゃアクセスが悪い上に、

今シーズンは運休が相次いでいるので、東武鉄道は第三

の選択肢としてアリだと思います。 


ちなみに只見線に乗りたければ会津若松での待ち合わ

せは一時間です。 運休や遅れがまったくないと仮定す

るなら会津水沼下車で折り返せば、浅草着は23:27分

都内もしくは近郊にお住まいの方ならぎりぎり日帰りが

可能です。 シツコイようですが只見線に遅れや運休

が発生した場合には帰ってくることができません。 

下手をすれば凍死する可能性もあるので十分気をつけ

てください。

※列車の時刻や運行状況は常に最新のものをご確認ください。


会津若松の積雪状況はこちら

 
01-29(土)

「文士の意地・下巻」  車谷長吉篇





平成の「文士」である車谷長吉が選ぶ偏愛小説集。 





<感想> ★★★★★

子供の頃、学校の先生や親から本を読みなさい!!などと言われます。 

知識と教養を身に着けるためだと思われますが、小説に限定した場合

それはいかがなものか?などと思ったりもします。 読解力は若干つき

ますが、そんなものが役に立つのは入試ぐらいで社会に出れば何の役

にも立ちません。


基本的には単なる暇つぶしで、私にとってはネットをしたりパチンコに行

ったりするのと何ら変わることはありません。 ただ、時たまですが小説

を読む意味を明確に感じさせてくれる作品と出会うことがあります。 


さて、やたらと前置きが長くなりましたが、本書に収められているのはい

ずれも小説を読む意味を明確に感じさせてくれる作品です。 篇者であ

る車谷長吉さんにこだわるなら、こんな小説を読んでいるとあんな小説

が書けるということだと思います。


収められている作品は以下の通りです。

青梅雨(永井龍男)/台所のおと(幸田文)/水(佐多稲子)

盆切り(藤枝静男)/沼津(大岡昇平)/力婦伝(花田清輝)

文字禍(中島敦)/蝶(石川桂郎)/追跡の魔(埴谷雄高)

断碑(松本清張)/お公家さん(白洲正子)/辰三の場合(吉

田健一)/いのちの初夜(北条民雄)/お紀枝(島尾敏雄)

太市(水上勉)/伯父の墓地(安岡章太郎)/札の辻(遠藤

周作)
/怪物(三島由紀夫)/物と心速い馬の流れ(小川国

夫)/犬狼都市(渋沢龍彦)/骨餓身峠死人葛(野坂昭如)

ボール箱(半村良)/人生の一日(阿部昭)/東京発千夜一

夜(第百三十五話)(森遙子)/望潮(村田喜代子)/淀川に

ちかい町から(岩阪恵子)/穢土(中上健次)/ソナチネ山の

コインロッカー(高橋順子)/木枯し(車谷長吉)


『いのちの初夜』『木枯し』のみが再読。 印象の強い作品を赤字

で表記しました。 『断碑』は芥川賞受賞作の『或る「小倉日記」伝』

を彷彿とさせる作品で松本清張のもうひとつの側面が垣間見えま

す。 『ボール箱』は、めちゃくちゃ笑えますが格段に巧い掌編小説

です。 なんといってもタマゲたのは『骨餓身峠死人葛』 もう『火垂

るの墓』
を観て泣いてる場合じゃありません。 私の中で野坂昭如

さん赤丸急上昇中です。


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01-23(日)

「最後の命」  中村文則



最後に会ってから七年。ある事件がきっかけで疎遠になっていた幼馴染みの冴木。彼から「お前に会っておきたい」と唐突に連絡が入った。しかしその直後、私の部屋で一人の女が死んでいるのが発見される。疑われる私。部屋から検出される指紋。それは「指名手配中の容疑者」である。冴木のものだと告げられ─。


<感想> ★★★★☆

中村文則さんを読むのは4作目になります。 キレのある文書と作

品全体を支配する独特の緊張感は、読み応えのあるエンタメと抜

群に相性がいいと思いますが、基本的に中村作品は純文学の範

疇を逸脱することがありません。 


さて、 本書は幼い頃の特異な体験を共有する二人の物語です。 

その体験を契機に性と暴力を忌避する主人公。 対照的にそれを

異常に昂進させ犯罪者となってしまう幼馴染みの冴木。 過去の

出来事と日々葛藤する主人公と、謎を秘めている冴木。 


二人を描く筆はやたらと重たいので、読者によっては生理的に受

けつけないかもしれませんが、適度にミステリーの味付けがなされ

ているので、決して読みにくい作品ではありません。 冒頭で申し

上げたことと矛盾するようですが、言い換えるなら純文学という素

材はどこまで加工が許されるのか?という試みがなされているよう

な気がします。 


ちょっと変わった純文学をお読みになりたい方。 ちょっと変わった

ミステリーを読みたい方におススメします。

 
01-22(土)

「黄色い虫」 由井りょう子


昭和23年、急逝した太宰治のピンチヒッターに立った船山馨は、準備期間のない新聞連載の執筆に心身とも消耗し、ヒロポンに溺れていった。やがて妻・春子も追うように中毒になり、なりふりかまわず借金を重ね薬物を買い漁った。同じ幻覚を見ながら、奇行を繰り返すふたり。懇意にしていた林芙美子の死をきっかけにヒロポンを断つが、馨の作家としての評価は地に堕ちた。しかし、春子は夫の復活を信じて、家族を守るために奔走する─薬物中毒、借金地獄、激動の時代を破天荒に生きた作家とその妻の壮絶な人生を描いたノンフィクション。


<感想> ★★★★☆

本書は船山馨と、その妻春子を描いたノンフィクションです。

と申し上げても大半の方は船山馨って?誰??状態だと思います。 

私も著書を読んだ記憶はありません。 詳しくはこちら


さて、本書の楽しみ方は二つあると思います。 まずは作家船山馨

の評伝としての側面です。 今では忘れられた作家となっている船

山馨ですが、エピソードや交友関係からその人物像を見事に浮き

上がらせています。 


そして、もうひとつは妻の春子を描く側面ですが、本書はそちらに

重きを置いています。 夫とともにヒロポン中毒になってしまうくだり

こそは悲壮感が漂っていますが、印税が途絶えて借金まみれにな

っても「そのうちお父さんはすごい傑作を書いてお金がたくさん入

ってくるようになるから大丈夫!」と周囲に喧伝する様子。 姑息な

手段で借金取りを追い返すエピソードなど、『ゲゲゲの女房』的なノ

リで楽しみながら読むことができました。 


加えて、もともと作家志望の編集者だった春子は直接執筆に関わ

ることさえないものの、常に夫婦で作品を創りあげるという想いが強

かったのではないかと感じました。 さらに言うなら夫の船山馨はそ

のあたりも理解していたようで、読んでいてほんわかした気分にさせ

られました。 


文學オタクの方。 夫婦の在り方についてお迷いの方。 あれっ!

夫婦でヒロポン(覚醒剤)中毒って・・・・・・という方におススメします。

ちなみに表紙の彫刻は、作品にも出てくる次男の船山滋生さんの

作品です。


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01-17(月)

=速報=第144回芥川賞・直木賞決定


第144回芥川賞・直木賞が決定しました。


芥川龍之介賞


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朝吹真理子さん 「きことわ」



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西村賢太さん 「苦役列車」


今回の芥川賞の面白い視点としては・・・・・・

朝吹真理子さんの華麗なる経歴とルックス。

「市立中学校卒業。正規の職歴なし。」というプロフィール

を持つ西村賢太さんとの対比にあると思います。

お二人のプロフィールはこちら




直木三十五賞


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木内 昇さん 「漂砂のうたう」



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道尾秀介さん 「月と蟹」


いやはや!道尾秀介さんホントにヨカッタですね!!

木内 昇(のぼり)さんは女性作家さんです。

お二人のプロフィールはこちら


ニコニコ生放送(タイムシフト)で記者会見の様子を見ることができます。 

1:58頃から朝吹さん→西村さん→木内さん→道尾さんの順番です。

冒頭からフランス文学について語る美しい朝吹真理子さん。

どうせ今回もダメだから、○俗にでも行こうかなぁ~と思っていたら電話が・・

と語る西村賢太さん。  う~ん。 西村さんイイですね。

私小説にこだわるあたりは車谷長吉さんを彷彿とさせますな。 

 
01-17(月)

「きことわ」 朝吹真理子 立ち読み


本日の夜、発表になる芥川賞・直木賞。

本命視されている朝吹真理子さんがすでに注目されているようです。

候補作の「きことわ」はまだ上梓されていませんが、

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一部を立ち読みすることができます。→ 新潮社「新潮」

デビュー作はこちら↓

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01-15(土)

「私たちには物語がある」  角田光代





まるごと物語にのみこまれることの至福。すべての本とすべての本を必要とする人へのラブレター。




<感想> ★★★☆☆

本書は角田光代さんが過去に書いた書評や解説。 本にまつわる

エッセイをまとめたものです。


さて、作家による読書案内のようなものはいくつもありますが、角田

さんのそれは読書に対する強い愛情のようなものを感じることがで

きます。 そこが、大学生のための・・・・とか新社会人のための・・・

などという読書案内と異なる点で、本書は読書(物語)好きのため

の小説案内という感じです。 


取り上げられている作品に関していうなら、現代女性作家のものが

多いように感じました。 もし、読んでいる作品であれば自分の感じ

た事を検証することができるし。 未読であれば、新しい作家と出会

う機会になるのではないかと思います。


ただ、角田ファンを自認する方なら、あっ!これどこかで読んだ。

いう文章に、しばしば出くわすと思います。 ご購入を検討されてい

る方はそれをお含みおきください。


しかし、このタイトルはなかなか巧いですね。 

 
01-12(水)

「光媒の花」  道尾秀介




「もう、駄目だと思った それでも世界続いていた」
光に満ちた景色も、暗くて哀しい風景も、すべてがこの世界だ。
人間を、世界を、渾身の筆で描写した群像劇。



<感想> ★★★☆☆

17日発表の直木賞に『月と蟹』がノミネートされている道尾秀介

さんですが、今回が5度目のノミネートになります。 本書は4度

目のノミネート作品です。 直木賞は逃しましたが山本周五郎賞

(新潮社の主催する直木賞みたいな感じの賞)を受賞しています。


さて、『球体の蛇』感想で呪縛という言葉を使いましたが、この

作品に関しても本格ミステリーに課せられているレトリックや無理

な整合性などを意識することなく読める作品です。 あらすじには

群像劇と書かれていますが、6本の連作短編とした方がわかりや

すいと思います。 


まずは冒頭の『隠れ鬼』ですが、老いた母親を抱える主人公が30

年前に起きた事件を振り返るという筋立てです。 思春期だった主

人公。 美しい年上の女性との出会いと死。 自殺した父親。 知

らなかったはずの母。 それらを30年に一度しか咲かない笹の花

に例えて収斂させていきます。 道尾秀介さんの短編は初めて読

みましたが、これは逸品です。 思わずため息がもれてしまいまし

た。


著者へのインタビューによれば『隠れ鬼』は連作としてではなく単独

の作品として書かれたようです。 つまり二作目以降が連作を意識

して書かれたということになります。 各々の登場人物はリンクして

いますが、読み口はそれぞれ異なります。 


それに関して、意地悪な言い方をするなら読者サービスが過ぎると

いうことになるのかもしれません。 直木賞を意識するあまりの迷走

などという意見も一概には否定できないような気もしますが、作家や

編集サイドの努力を上から目線で斬ってしまうのも大人げないよう

に感じます。 


タイトルの『光媒の花』ですが、著者の造語のようです、一般的に植

物は虫媒と風媒に分けられるようです。 そのあたりも読み込んで

いくと、この作品をさらに楽しめると思います。
 
01-12(水)

「月島慕情」  浅田次郎



恋する男に身請けされることが決まった吉原の女が、真実を知って選んだ道とは…。表題作ほか、ワンマン社長とガード下の靴磨きの老人の生き様を描いた傑作「シューシャインボーイ」など、市井に生きる人々の優しさ、矜持を描いた珠玉の短篇集。著者自身が創作秘話を語った貴重な「自作解説」も収録。



<感想> ★★★☆☆

本書は浅田次郎さんの泣かせ系短編集です。

さて、浅田次郎さんと言えば『蒼穹の昴』のような重厚長大系の作品で

本領を発揮するのではないか?と感じますが、映像化された作品を含

めて、一般的には泣かせ系短編の方が人気があるようです。

私も嫌いではありませんが、「ここ泣くところだから・・・・」が意図的に用

意されているようで、ついつい身構えてしまうんですよね。


ところが今回は不覚にも『供物』で泣いてしまいました。 

すげぇ~ベタな作品だと思うんですが・・・・

たぶん年齢(とし)のせいだと思われます。


この作品集のなかでのベストは『めぐりあい』

温泉地でマッサージをなりわいとする女性が主人公ですが、小雪が舞

い散る鄙びた温泉地の雰囲気を描き出す筆と、初めと終わりに出てくる

タクシードライバーとのやりとりが秀逸だと感じました。


ベタな小説で自分の老いを確認した44歳のオッサンでしたが、日曜日

から風邪が悪化して、今日(水曜日)も仕事をお休みしています。 

いやはや年は取りたくないものですなぁ~。


 
01-10(月)

『不思議島』 多島斗志之


二之浦ゆり子は青年医師・里見に誘われ、瀬戸内海の小島巡りに同行するが、その際、ひとつの無人島を目にしたことで、過去の悪夢が甦る。彼女は十五年前誘拐され、その島に放置されたことがあるのだ。里見と交際を始めたゆり子は、彼とともに過去の謎と向き合う決意を固めるが、浮かび上がってきたのは驚愕の真実だった。『症例A』の著者が贈る、ドラマとトリックが融合した傑作。


<感想> ★★★★☆


本書は第106回(平成3年/1991年下半期)直木賞ノミネート作品です。

そのわりにはちょっとジミかなぁ~という気がしますが、著者お得意の文

芸路線ミステリーです。


この作品では恋愛小説の味つけがされています。 日本ではあまり好ま

れませんが50~60年代の翻訳ミステリーを読むとしばしば出てくるパタ

ーンです。 作家のさじ加減ひとつですが、ミステリーと恋愛小説は優れ

たサスペンス小説になりうる素材で、本書も例外ではありません。


磐石だったと思っていた足元が不安定だと気がついた時の不安。

愛されていると思っていた相手から突きつけられる不信と孤独。

そして、隠されていた秘密。


サスペンス系の翻訳モノがお好きな方なら、楽しめる作品だと思います。

私はなにやら懐かしい気分にさせられました。

 
01-09(日)

「昭和質店の客」  佐江衆一



昭和14年、満蒙開拓団員として大陸に渡り、終戦直前、「自決」命令により妻子と父に銃口を向けた柳田保男。戦地から帰らない恋人を待ち続ける六区のレヴューガール染子。23歳で応召し、ニューギニア戦線で地獄の敗走の果てに息絶えた小説家希望の矢野進。─浅草栄久町の路地裏にある「昭和質店」が出会った三人それぞれが生きた「昭和」と「戦争」。


<感想> ★★★★☆

佐江衆一さんといえば老人介護を描いた『黄落』が知られていますが、

私は本書が初読みになります。 経歴を見たところ1960年代に5度も

芥川賞にノミネートされているベテランの作家さんのようです。 タイトル

から『三丁目の夕日』的な作品を想像されるかもしれませんが、質店に

通っていた客三人の戦争を描く作品です。


満州に開拓団として入植し、その地で敗戦を迎えた柳田。 召集され、

激戦地であるニューギニア戦線に派遣される矢野。 そして矢野を待

つ恋人の染子。 三人それぞれの戦争が交互に語られていくわけで

すが、その悲惨さや、やりきれなさが胸に迫ってきます。 


特に満州で敗戦を迎えた柳田の回想は読むのも苦しくなるほどです。 

柳田の行動はありえないし、その心理は想像も及びません。 ただ、

それが戦争というのもなのだという著者のメッセージは強く伝わって

きます。 いくつかのシーンはメリル・ストリープがヒロインを演じた『ソ

フィーの選択』
を思い起こさせます。


この小説は、戦争を少しは体験した昭和戦前生まれの私が、

死ぬまでに書かねばと考えていた作品です。 
(あとがきより)


今年は敗戦から66年目になるわけですが、戦争の悲惨さについて

語られることは年々少なくなっているような気がします。 若い人に

読んでもらいたい一冊です。




 
01-08(土)

「球体の蛇」 道尾秀介


1992年秋。17歳だった私・友彦は両親の離婚により、隣の橋塚家に居候していた。主人の乙太郎さんと娘のナオ。奥さんと姉娘サヨは7年前、キャンプ場の火事が原因で亡くなっていた。どこか冷たくて強いサヨに私は小さい頃から憧れていた。そして、彼女が死んだ本当の理由も、誰にも言えずに胸に仕舞い込んだままでいる。乙太郎さんの手伝いとして白蟻駆除に行った屋敷で、私は死んだサヨによく似た女性に出会う。彼女に強く惹かれた私は、夜ごとその屋敷の床下に潜り込み、老主人と彼女の情事を盗み聞きするようになるのだが…。


<感想> ★★★★☆


17日発表の直木賞『月と蟹』がノミネートされている道尾秀介

さんですが、今回が5度目のノミネートになります。 本書は三度

目のノミネート作品です。 


さて、トーシローの私が言っても説得力はありませんが、道尾秀

介さんは若手作家の中では最も実力があるし、ともすればベスト

セラー狙いが多い男性作家の中にあって読者に媚びない姿勢も

好感が持てます。 


ただ、文章上のレトリックや本格ミステリーで必須とされる「整合

性」が実力を発揮する上での障害となっているのではないか?

と個人的に強く思っています。


それを踏まえるなら本書はそれらの呪縛を解き放った作品で、純

粋に明確なテーマを持った小説として楽しむことができる作品です。 

主人公を取り巻く世界もかなり狭い印象がありますが、作中に度

々出てくるスノードームの世界を構築したいと著者が企んだのなら、

それは見事に成功しているように思います。 


しかし、一見すると楽観的なラストは必要以上に重たく感じてしまい

ます。 まぁ~それも狙いなんだとは思いますが、そこまで読者が

ついてこられるかどうかは疑問です。 


ミステリー苦手なんだよね・・・・

道尾秀介なんて流行ものだろ・・・・

とおっしゃる方にあえておススメします。


「道尾秀介の魂は、腐っていない。 

選評にはならないが、唯一丸をつけた作品に対して、

私はそれだけを言っておこうと思う。」



なにやら芝居がかっていますが、前回(『光媒の花』)ノミネートされ

た時の北方謙三さんの選評です。 本書の選評ではありませんが、

これだけは書いておこうと思います。(笑)


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01-08(土)

「きりこについて」 西加奈子


きりこは両親の愛情を浴びて育ったため、自分がぶすだなどと思ってもみなかった。小学校の体育館の裏できりこがみつけた小さな黒猫「ラムセス2世」はたいへん賢くて、しだいに人の言葉を覚えていった。ある事件がきっかけで引きこもるようになったきりこは、ラムセス2世に励まされ、外に出る決心をする。夢の中で泣き叫んでいた女の子を助けるために…。猫を愛するすべての人に最新書き下ろし長編小説。



<感想> ★★★★☆

本書はぶすと猫の話です。 なんだぁ~きこりの話じゃねぇ~のかよ

思った人は帰ってちょーだい!!ってそんな人はいませんよね。 

溜まっていた感想を連続投下しているので疲れているんです。 

すんまそん。


さて、冒頭で直接的な表現を用いましたが、本書にはぶすという言葉

がたくさん出てきます。 どれくらいたくさんかと言えば、おそらくギネス

ブックに登録されるぐらいです。 


そんな主人公の幼少期から大人になるまでを描いていますが、その筆

は辛辣でありながらもどこか見守っているという優しい視点が加えられ

ています。 ぶすでリーダーシップのあるきりこ(←きこりじゃないですよ)

が、ある日突然その座を引きずり下ろされる瞬間や引きこもりになって

しまうエピソードがかなりシビアですが、そこにはいつも猫がいます。


もう一人の主人公(語り手)(←ネタバレ注意報)は、猫のラムセス2世

です。 猫と人間が会話(のようなもの)をするという、ありえない展開で

すが猫好きな方ならその感覚を理解できると思います。 恐らくという

かゼッタイに猫はこんな考え方をして日々を送っているんだと思います。

私ってもしかしてぶすかも・・・とお悩みの方。 そしてなにより猫が好き

な方におススメします。 最後まで読めば必ず元気になれる一冊です。 



西加奈子さんですが、年末に新刊が出ました。

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栗田有起さんが『波』に解説を書いています。 興味のある方はこちら




窓の魚 (新潮文庫) (文庫) / 西加奈子

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『窓の魚』も年末に文庫化されました。

文庫版の解説は中村文則さんです。
 
01-08(土)

「手」  山崎ナオコーラ




日本のロリコン文化を批評する、新しいファザコン小説がここに誕生。『人のセックスを笑うな』『カツラ美容室別室』の人気作家山崎ナオコーラがスタイリッシュな文体で綴る快作。表題作ほか3作を併録。



<感想> ★★★★☆

先日、書店で見かけた山崎ナオコーラさんの新刊に「無冠の帝王」

という帯がつけられていました。なかなか、巧いコピーですね。 


さて、本書は第140回芥川賞候補になった表題作のほか三篇が収

められた作品集です。 あらすじにはイロイロと書かれているわけ

ですが、表題作のキモはオッサンです。 主人公より年上の子供を

もつ大河内さんというオッサンのキャラが立っています。 


私もオッサンですが、大河内さんのオッサンにあるまじき言動は、

ありえねぇ~だろうと思いつつ笑ってしまいます。 一方でそれを

客観的に分析しつつも、突き放すことができない主人公。 そのあ

たりにファザコンの心理が投影されているのかなぁ~と思います。 


「今後において氏がなにも芥川賞にこだわることはないので

はないか、そのほうがより持ち味が生かされるのではないか

と感じさせる。」


というのは三度目のノミネートの際の宮本輝さんの選評ですが、

私もそのように感じます。 面白くて尚且つ巧い小説を書いてい

れば、読者がそれを支持します。  今回から6回もノミネートさ

れて授賞に至らなかった島田雅彦さんが選考委員に名を連ね

ましたが、それもアリだと思います。


「無冠の帝王」の今後が楽しみです。

 
01-07(金)

「箕作り弥平商伝記」 熊谷達也



山深き秋田で、足は悪いが誰よりも美しい箕を作る若者・弥平。初めての行商では一枚も売れず。なんとか商いのコツを掴んだ弥平は勇躍、新天地の関東平野へ足を延ばすが、途方もない壁にぶち当たる。それは箕作りへの理不尽な差別。誇り高き職人がなぜこんな目に…。そして、弥平は一人の少女に恋をした。


<感想> ★★★☆☆

本書はオエダラ箕職人を主人公とする作品です。

舞台は大正末期。 主人公が徴兵検査を受けるシーンから始まります。 

会話はすべて秋田弁が使われていて、読むのに苦労しますが独特のリ

ズム感のようなものに慣れてくると登場人物の交わす言葉のやりとりが

味わい深いものになっていきます。 


さて、オエダラ箕の職人として確かな腕を持つ主人公ですが、この地方

の職人たちはモノを作るだけではなく、それを売り歩かなくてはなりませ

ん。 東北各地はもとより北海道、南樺太。 その先々での経験が本書

の中心になってくるわけですが、読みやすさに重点を置いたせいか語

り口が軽くて、チョイスした素材やテーマとのアンバランス感を強く感じて

しまいまい、ちょっと残念・・・・というのが正直な感想です。


ただレビューを書くにあたって、オエダラ箕について調べてみると熊谷達

也さんの取材の緻密さや、この作品にこめた想いというものがなんとなく

理解できました。 


私自身も含めて、多くの読者は直木賞受賞作である『邂逅の森』をモノサ

シにしてしまいがちですが、それこそは小説読みの浅はかさというもので、

熊谷作品の魅力である民俗や土着の要素を見逃してしまうのではないか

と思います。


下記にいくつかリンクを張っておきます。

田口召平さんには本書の巻末でも謝辞が贈られています。

あきた杉歳時記/第33回 「オエダラ箕のこと」 <月刊「杉」WEB版>

オエダラ蓑を作りました。<秋田市立太平小学校> 

オエダラ箕職人 7 田口召平さん(72)<秋田長寿社会振興財団>

21世紀への遺産 <広報秋田・秋田市>

秋田のイタヤ箕製作技術<文化遺産オンライン・文化庁>

 
01-05(水)

芥川賞・直木賞候補作発表


第144回(平成22年度下半期)芥川賞・直木賞候補作が発表になりました。


芥川龍之介賞候補作品

朝吹真理子  『きことわ』 (新潮9月号)

小谷野敦   『母子寮前』 (文學界9月号)

田中慎弥   『第三紀層の魚』 (すばる12月号)

西村賢太   『苦役列車』 (新潮12月号)

穂田川洋山  『あぶらびれ』 (文學界11月号)



相変わらず見当のつかない芥川賞ですが、朝吹真理子さんはとても

前評判がいいです。  個人的に読んでみたいと思うのは西村賢太さん。

今回から島田雅彦さんが選考委員に加わります。

文藝春秋 芥川賞公式





直木三十五賞候補作品





   





   






こちらで前評判がいいのは木内 昇さん。 候補作

は文明開化の頃の遊郭を舞台にした作品です。

道尾秀介さんは5回目のノミネートになります。

今回から桐野夏生さんと伊集院静さんが選考委員に加わります。

文藝春秋 直木賞公式



いずれも選考会は1月17日(月)午後5時より築地・新喜楽で開催されます。

受賞作は即日発表となります。



 
01-02(日)

「太陽のパスタ、豆のスープ」 宮下奈都



暗闇をさまよう明日羽に、叔母のロッカさんは“リスト”を作るよう勧める。溺れる者が掴むワラのごとき、「漂流者のリスト」だという。明日羽は岸辺にたどり着けるのか?そこで、何を見つけるのか?ささやかだけれど、確かにそこでキラキラと輝いている、大切なもの。読めば世界が色づきはじめる…“宮下マジック”にハマる人続出中。


<感想> ★★★☆☆

人間を40年以上続けているとすげぇ~落ち込んだりもすることもあ

るわけですが、おおむね美味しいものを食べると元気になります。 

それは高級素材を使った有名レストランの料理である必要はないよ

うに思います。  素朴だけどあたたかいもの・・・・・それを具体的

に言い当てているのが本書だと思います。


さて、本書が優れているのは結婚式直前に婚約を破棄されてしま

った主人公を描くリアルな筆です。 しばしば過剰な表現が好まれ

るシチュエーションですが、抜け出そうにも抜け出せない袋小路に

入り込んでしまった主人公の心理を淡々と描きながらも、悲しみの

本質のようなものはしっかり表現されています。 ふと耳にした音楽

が婚約者からの着信を知らせるメロディーと同じだと気がつく瞬間。 

あ~この感覚だよな・・・などとシミジミとしてしまいました。


ただ、気になったのは特異なキャラクターを持つ友人の存在です。 

作品のテーマを安きに流れないようにする工夫だとは思いますが、

普通の男友達の方が面白い展開になったのではないか?と角田

ファンの私は思ったりもしました。(笑)


ちなみに、物語のなかで出てくるパンの話ですが、私も中学生の時

国語の教科書で読みました。

サスペンスフルな展開と絶妙のオチが印象的で、授業もそれなりに

盛り上がっていた記憶があります。

「一切れのパン」F・ムンテヤーヌというルーマニアの作家の作品。 

しばらく絶版で読むことができませんでしたが、最近出た光村図書

の教科書掲載アンソロジーの中に収められています。↓




 
01-01(土)

「キュア」 田口ランディ


若き外科医の斐川竜介は、肝臓ガンで余命1年であることを知る。リストカットの少女・キョウコに支えられながら、自らの運命に立ち向かう。医療現場で病とたたかってきた斐川だが、科学にどっぷりつかりながらも、スピリチュアルのカリスマ、最新ガン治療を受ける青年実業家、放射線生物学者との出会いを通して自分の治療を模索する。



<感想> ★★★★☆

本書は特殊な能力を持つ外科医を主人公にした長編です。

それってファンタジー系?ホラー系?とお思いの方もいらっしゃると思い

ますが、ひと言で言うなら田口ランディ系です。(笑)


さて、ポツリポツリと短編集やエッセイを出すランディさんですが、長編は

二年前に出た本書が久しぶりだったのではないかと記憶しています。 

『アンテナ』『コンセント』の印象が強烈ですが、本書の前半はその世界観

が再現されています。 加えて後半になるとスピリチュアルの要素が加わ

ります。 本書のテーマは癌(ガン)です。 そこにスピリチュアルを持って

くるのはどうかなぁ~??という感じもしますが、癌という病の持つストーリ

ーの側面として捉えるなら、その書きっぷりは秀逸です。


ある意味で、癌というのは極めて日常性の高いテーマですが、その語り口

は現実離れしていて、展開も混沌としています。 個人的にはかなり好き

なタイプの作品だし、混沌としていながらも最後まで読者の心を離さない手

腕は著者の才能以外のなにものでもありません。 ただ、読者を選ぶ作品

であることを最後に申し添えておきます。 


↓秋に文庫が出たようです。

【送料無料】キュア

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価格:714円(税込、送料別)



 
01-01(土)

「傷だらけの天使」 ー魔都に天使のハンマーをー 矢作俊彦


日本中を震撼させたテレビドラマ『傷だらけの天使』。そのラストシーンから三十余年後、木暮修は新宿を離れ、公園で宿無し生活を送っていた。しかし暴行により意識不明になった仲間が自分の身代わりだったことを知り、姿を見せない敵を突き止めるため、弟分の亨を死なせた街、新宿に再び足を踏み入れる。ドラマファンの期待を大きく上回り、ドラマを知らずとも一気に世界に入り込める、圧倒的エンターテインメント。


<感想> ★★★★★

『傷だらけの天使』萩原健一さん主演のドラマです。 

ちょっと調べてみたら放映されていたのは74年秋からの2クールだった

ようです。 のちに不朽の名作とされるドラマになりますが、本放送放映

当時小学生だった私はいまひとつついて行けない内容でした。 ただ、

あの最終回だけは小学4年生だった私も強く印象に残っています。


さて、本書はその最終回から30年後を描いています。

初出は08年に出た「小説現代」の別冊『不良読本』。 チェックは入れて

いたものの今まで手にしませんでした。 理由は矢作俊彦さんが数々の

作品で生み出してきたキャラクターと、ショーケンが演じたオサムのイメー

ジがあまりにもかけ離れているからです。 本格ハードボイルドを貫くのか?

ドラマの雰囲気を優先するのか?


10頁も読むとわかりますが、今回矢作さんがチョイスしたのは後者です。 

ドラマをご存じない若い世代の矢作ファンであれば、コミカルな展開のド

タバタ劇に失望感に似たものを味わうかもしれません。 もし、そのように

感じたのであれば、ぜひドラマのDVDを観てください。 キャラクター各々

に漂う頽廃のムードや70年代独特の倦怠感。 それを無理なく、35年後

の現代に甦らせた手腕は、ただただ感嘆です。


逆にドラマをご存知の方にとっては理屈抜きで120%楽しめ作品です。

「昨夜は新宿コマでアイドル総動員のコンサートがあったんです。 それ

に真ん中の映画館では”相棒”って映画の舞台挨拶をやってた。・・・・・


この一節を読んでおぉぉーと思った方に強くおススメします。

 
01-01(土)

謹賀新年


あけましておめでとうございます。

今年の目標は・・・・・

ワイルドに生きる

です。

というわけで2011年の一冊目は↓



今年もよろしくお願いします。

クリックで救える命がある。

 
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