プロフィール

きたあかり

Author:きたあかり
文芸書中心の読書日記です。
読書傾向はフリーエリアの円グラフを見てください。 サイトのご案内

フリーエリア
ひとこと掲示板
FC2カウンター
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

-----(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
05-31(木)

5月の書籍代


5月最終日です 

今日は午後から仕事なので、レシートでパンパンになった  をチェック 

なっ!なんと映画のタダ券が二枚発掘されました 

さっそく、近所のシネコンの上映スケジュールをネットで調べてみました。

今週の土日は忙しいので、来週の週末ならなんとかなるかなぁ~

と思いつつ 何気に裏を見てみると・・・・↓





0531

  



というわけで、5月の書籍代です 

12冊  5,190円

今月はフツーに仕事をしていましたが、土日は長女の部活送迎があるので

かなり本が読めました。 学校までは往復二時間かかるので、

午前中で終わる時は5時間近く現場待機してます 

 今月の大当たり




 今月の当たり

      



おっと「暴れん坊将軍」が始まっちまいましたぜ 





スポンサーサイト
 
05-29(火)

「心にナイフをしのばせて」 奥野修司

1969年春、横浜の高校で悲惨な事件が起きた。入学して間もない男子生徒が、同級生に首を切り落とされ、殺害されたのだ。「28年前の酒鬼薔薇事件」である。10 年に及ぶ取材の結果、著者は驚くべき事実を発掘する。殺された少年の母は、事件から1年半をほとんど布団の中で過ごし、事件を含めたすべての記憶を失っていた。そして犯人はいま、大きな事務所を経営する弁護士になっていたのである。これまでの少年犯罪ルポに一線を画する、新大宅賞作家の衝撃ノンフィクション。

<感想> ★★★★☆

ノンフィクションのベストセラーと聞くと、胡散臭さを感じてしまう私は、興味

はあるんだけどどうよ!
という複雑な思いを持っていましたが、某巨大掲

示板で、現在弁護士になっていると言われる加害者の動向が話題になっている

と聞き、読む気がイッキに失せてしまった一冊でもあります。 今回、たまたま

ブック○フの100円コーナーにあったので、とりあえず・・という感じで読み始

めてみましたが、本書が一朝一夕に出来た興味本位のノンフィクションではない

ことを認識しました。


著者は、被害者の姉とのインタビューに補足取材を加えた上で、姉の一人称語

りというノンフィクションでは斬新ともいえる手法をとっています。 しかし、文

中で加害者に対する恨みや怒りが語られることは皆無です。 言葉が適切かどう

か判りませんが、そこには加害少年の暴力に支配されてしまった家族の姿が語ら

れています。 


時間の経過とともに傷が癒え再生して行く被害者家族・・というのはフィクション

の常道でもありますが、事件後38年が経過した現在でも、心にナイフをしのばせ

て苦悩し続ける被害者家族の現実は、あまりにも重いと言わざるをえません。


気になっているけど・・・と私と同じ思いをされている方に、オススメします。

 
05-26(土)

海岸のハマヒルガオ


今日(金曜)は、一日中雨でした 

気がつけば、5月も来週で終わりで梅雨も目の前 

今年初めての紫陽花を見つけました 

海岸ではハマヒルガオが咲いています 

ハマヒルガオ


ケータイのカメラなので画像がイマイチですが、

丸みを帯びた葉っぱがハマヒルガオの特徴です 

こんな感じで、海岸に群生しています 

群生

撮影場所は九十九里浜の真ん中あたりです 


 
05-25(金)

「死への祈り」 ローレンス・ブロック  田口俊樹訳

ある夜、マンハッタンの邸宅に住む弁護士のホランダー夫妻が、帰宅直後に惨殺された!資産家を狙った強盗の仕業と思われたその事件は、数日後に犯人たちの死体が発見されたことによって決着を見た。しかし、被害者の姪から気がかりな話を聞かされたスカダーは、背後に更なる“第三の男”が存在しているのではという疑念を抱き、事件に潜む闇へと足を踏み入れていく…。姿なき悪意の影にスカダーが挑むシリーズ新境地、待望の文庫化。


<感想> ★★★★☆

本書は、ローレンス・ブロックが描くマッド・スカダーシリーズの15作目です。

ネオ・ハードボイルドに分類される本シリーズの特徴は舞台であるニューヨ

ークと主人公の内省がよく描かれている点だと思います。 

ただ「私はアル中です」のひとことで終わった三作目の『八百万の死にざま』

をピークにマンネリ気味の感が否めないのも事実です。 

個人的には、元警官のアル中探偵だった主人公が健全になるに連れて、

彼の目を通じて語られるニューヨーク(大都会)に面白味がなくなったよ

うな気がします。 少し高いところに身を置けば、俯瞰で全体像が見えて

くるわけですが、逆に言えばその街角で暮らす人々の息づかいを感じること

は不可能になってきます。 

さて、そんな読者の嘆きを知ってか知らずか、本書では今まで読者の唯一の

視点だった主人公の一人称語りに加えて、犯人の一人称語りが度々出てきま

す。 後者の一人称語りが秀逸で、このシリーズでは皆無だったサスペンス

の度合いが強くなっています。 ちょっとと言うか、かなり中途半端なカタ

チで終わっていますが、昨冬に翻訳版が出た16作目の『すべては死にゆく』

に続いているようです。 

今までの作品と比較すると若干色合いが違いますが、及第点をつけて差し支え

ないと思います。 

 
 
05-20(日)

「ソング・オブ・サンデー」 藤堂志津子


五月のある日曜日。大工の鉄治から、突然ドライブの誘いを受けた絵描きの利里子。四十二歳の利里子は、人との関係に疲れていた。互いの愛犬を伴って出掛けた小旅行の一日、世の中に多くを期待しない二人が交わす会話は、いつしか人生の真実にそっと触れはじめる―。穏やかな喜びと感動が胸に満ちる、島清恋愛文学賞受賞作。



<感想> ★★★★☆

藤堂志津子さんは初チャレンジの作家さんです。

主人公は42歳の独身女性。 そんな主人公とビミョーな関係にある鉄治と

の一日を描いた作品です。 本書は主に二人の会話から成立していますが、

なかなか核心に辿りつかないまどろっこしい会話が、この二人の今まで過ご

して来た人生を如実に表しています。 恋愛や結婚を諦めたわけじゃないけ

ど、それらの持つ、もう一つの側面を知り尽くしてしまった二人。 時に、

会話の内容は粗野だったりしますが、そこに込められた優しさを感じ取るこ

との出来る関係でもあります。 純朴な鉄治に対して、女性主人公の利里子

は若干打算的ですが、行間から幽かに立ち上る官能的な表現も含めて等身大

の女性像ではないかと思います。 

昨今、ブームの「泣ける恋愛小説」に食傷気味の貴姉にオススメします。
 

 
05-19(土)

サッカーくじが当たったら・・・


 サッカーくじがタイヘンなことになってますね 

一等賞金600,000,000円

当たったら、まず住宅ローンを完済してアパート経営でもはじめたい

と企んでいますが、派手に使うのもいいですね  

というわけで、いつもお世話になっているので楽天でお買い物 




ブランド時計の福袋です。

200,700,000円





もちろん愛車はロールスロイス!燃費悪そうだけど・・・

34,920,000円





いつもありがとう  奥さんに・・

150,000,000円





これからの時期、日差しが眩しいので・・・

10,500,000円


これだけ買っても、まだ二億以上余っちまいます・・


 
05-17(木)

「村上かるた・うさぎおいしーフランス人」 村上春樹



落ち込んでいるあなたに、ムラカミさんのこの一冊!  
世界のハルキ・ムラカミの最新作。
「飼い犬に手を握られた」など驚異の百八篇。
ミニエッセイ、カラーイラスト、四コマ漫画付きの痛快版。



<感想> ★★★★☆

かつて、中学生だった私は中島みゆきさんの「オールナイト・ニッポン」を毎週

欠かさず聴いていました。 今でこそ国民的なミュージシャンとなっている

中島みゆきさんですが、当時は作る曲のほとんどが暗い曲調だった上に、TV

に出ないせいもあって、よく判らないけどスゲェ暗い人に違いない!という固

定観念がありました。 それを見事に覆したのが「中島みゆきのオールナイト・

ニッポン」で、内容はもちろんですが、それ以上にミュージシャン中島みゆき

と、DJ中島みゆきのギャップを楽しんでいたのではないかと思います。 

さて、前置きが長くなりましたが、村上春樹さんにも同じことが言えます。 

昨年はカフカ賞を受賞してノーベル文学賞も・・・言われ、全世界で評価され

ている作家の村上春樹と、爆笑エッセイを書く村上春樹。 

もちろん本書は後者に該当します。 ゆえに世界のハルキ・ムラカミの新作だ

ぁ~と思って手に取ると大失敗しちまいますので注意してください。 

内容ですが、カルタです・・・ 

それぞれに安西水丸さんの挿絵がついていて、その後に村上春樹さんの短

い文章が添えられています。 

「に」→ニラレバの世界にはタラレバはない

「ち」→知恵の輪ブラジャーにはお手上げ

「ね」→猫にジェームズ・コバーン、豚に牧伸二


という具合です。

まぁ~ここまで読んでもお読みになりたい方と、そんなのお前に言われなくて

も判っているよ!とおっしゃるハルキストの方に強くオススメいたします。 


 
05-15(火)

家族の目が気になる方に朗報!


早いもので、もうすぐ6月 

6月といえば・・・・・

ボーナス支給月

最近、忙しくてブック○フにも行ってないので、

思いきって楽天ブックスで大量購入  

合計で  6,000円ちょいですが、ボーナス月なら

目をつぶってもらえるかと思い・・・



今回の購入で知りましたが、なっ、なんと・・・・・・・

コンビニ受取り

が出来るようになりました 

家に届けば  → 家族の目が・・・・


職場に届けば  

→ 家では受取れないヤバいものにチガイナイという同僚の目が・・・

そんな気弱な私は、ネットショッピングをエンジョイ

できませんでしたが、これで安心 

 ノープロブレム 




村上春樹さんの新刊 
世界のハルキ・ムラカミ 書き下ろし最新作!
村上さん、こんなことをしてていいんですか?
と帯に書かれています。 絵はもちろん安西水丸さん





とうとう、ブック○フでは見つけられませんでした・・
もう、ガマンの限界なので! 




数少ない川上弘美さんの未読本
エッセイです。




マッド・スカダーシリーズ。
ご無沙汰している間に、二冊も新刊が出ていました。




栗田有起さんの最新刊
マルコって、なにさ・・・

 
05-15(火)

「魔笛」 野沢尚



白昼、渋谷のスクランブル交差点で爆弾テロ!二千個の鋼鉄球が一瞬のうちに多くの人生を奪った。新興宗教の教祖に死刑判決が下された直後だった。妻が獄中にいる複雑な事情を抱えた刑事鳴尾良輔は実行犯の照屋礼子を突きとめるが、彼女はかつて公安が教団に送り込んだ人物だった。迫真の野沢サスペンス。


<感想> ★★★★☆

野沢尚さんの作品は4~5冊読んでいます。

売れっ子脚本家だっただけあってテンポもいいし、そのリアルな描写は秀逸

でした。しかし、読了後に余韻が残るか?と問われれば否という作品が多い

ような印象があります。 ミステリーに対する評価軸は、読者それぞれが持

ち合わせているわけですが、個人的には犯罪を描くことで、どれだけ人間の

心の闇に切り込んでいけるかが、作品の良し悪しを決める最大のファクター

で、それが読了後の余韻につながっていくのだと思います。 


さて、本書は女性爆弾魔と彼女を取り巻く組織、そこに属する人間達のド

ラマです。 元々、公安警察の一員だった彼女が、どうしてカルト集団にの

みこまれ、爆弾魔になったのか?その理由を彼女の子供時代にまで遡ってい

きます。 加えて警察の暗部といわれる公安警察の描き方も見事です。 

プロットといい、描かれるテーマといいミステリー界の高踏派といわれる高

村薫さんの作品を彷彿とさせますが、あえて言うならそれほど完成度は高く

ないし、逆に言えばそこまで粘着質ではありません。 

2時間サスペンスのようなミステリーはイマイチだけど、高村作品は粘っち

こくて苦手・・・。 でも読み応えのあるミステリーを読みたいという方に

オススメします。 
 
05-13(日)

健康診断


最近、仕事が忙しくすっかり忘れていましたが昨日は健康診断でした。

二年ぐらい前に、肺に影があると言われた以外は問題なくクリアしてきた

健康診断でしたが、今回はヤバい状態でした・・・・

ここ数年、横ばいだった体重が記録更新 

最近、家に帰るのは午後10時過ぎで、それからご飯を食べるので、

それが要因だと思われます。

土曜日もほとんど仕事だし、運動している時間はありません・・・

といってこのまま放置しているとタイヘンなコトになっまいそうです 



こんなモノも売っているようですが、効果はあるのでせうか?


 
05-13(日)

「トリップ」 角田光代 


普通の人々が平凡に暮らす東京近郊の街。駆け落ちしそびれた高校生、クスリにはまる日常を送る主婦、パッとしない肉屋に嫁いだ主婦―。何となくそこに暮らし続ける何者でもないそれらの人々がみな、日常とはズレた奥底、秘密を抱えている。小さな不幸と小さな幸福を抱きしめながら生きる人々を、透明感のある文体で描く珠玉の連作小説。直木賞作家の真骨頂。


<感想> ★★★★☆

本書は2月に光文社から出た最新文庫です。

『空中庭園』と『対岸の彼女』の間に書かれた連作短編の本書は、角田毒と読

者層を広げようとする試み(読みやすさ)が拮抗した作品です。 

「角田ちゃんも35過ぎたんだからヘヴィメタばっか唄ってないで、

そろそろ一般ウケする曲も唄ってみれば・・あんたはまちがいなく

才能はあるんだからさぁ~」


と言われて

「何言ってんのよ!私は死ぬまでヘヴィメタルよ!私の曲は聴きた

い奴だけが聴けばいいのよ!!」


と返答したものの、ちょっと考え直してポップスのアレンジを加えてみた・・

という感じの作品です。 意地悪な言い方をすれば中途半端な感じも否めま

せんが角田ファンであれば、その中途半端さを面白いと感じることが出来る

と思います。 

角田さんの作品は圧倒的に女性主人公が多いわけですが、本書では男性を

主人公にした4作が収められています。 なかでも『きみの名は』はピカイチ

でした。 全ての方にオススメというわけではありませんが、角田ファンなら

必読の一冊です。
 
05-10(木)

「明日の記憶」  萩原浩


「まずお歳を聞かせて下さい」「ここはどこですか」「次の三つの言葉を覚えて下さい。いいですか、あさがお、飛行機、いぬ」「今日は何曜日ですか」「さっきの三つの言葉を思い出して、言ってみてください」人ごとだと思っていたことが、我が身に起きてしまった。最初は物忘れ程度に思っていたが、若年性アルツハイマーの初期症状と告げられた。身につまされる傑作長編小説。


<感想> ★★★★☆

今さらですが、ブック○フの100円コーナーにあったので速攻ゲットしました。

映画化もされ、すでにたくさんの方が感想をUPされているので詳しくは申し

上げませんが、本書は若年性アルツハイマーに罹患した男性の物語です。 

徐々に進行していく病気に怯える主人公の内面や、それを支える家族の姿

がよく描けています。 特に最後の

「枝実子っていいます。 枝に実る子と書いて、枝実子」

には、やられちまいました。 


さて、本書をお読みなってダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』を思

い出された方も多いのではないでしょうか? 

段々、誤字や脱字が増えていく日記や、自分が入所する予定の施設への訪

問など、ヲイヲイという感は否めませんが、それを差し引いてもよく出来ていま

す。 流行モノといえば、流行モノですが、一読の価値はあると思います。 

また、『アルジャーノンに花束を』もあわせてオススメします。 

本書をお読みになって、未読だという方がいらっしゃればぜひ♪

 
05-10(木)

信用できる職業


外国(たぶんイギリス)で

職業に関する信用度が調査されたようです。


一番信用のできない職業

 政治家 

(まぁ~定番といえば定番です)



一番信用のできる職業

 消防士

(↑反転してみてください)

(納得!納得!)


 
05-10(木)

「ひとがた流し」 北村薫

アナウンサーの千波、作家の牧子、元編集者で写真家の妻となった美々は、高校からの幼なじみ。牧子と美々は離婚を経験、それぞれ一人娘を持つ身だ。一方、千波は朝のニュース番組のメインキャスターに抜擢された矢先、不治の病を宣告される。それを契機に、三人それぞれの思いや願い、そして、ささやかな記憶の断片が想い起こされてゆく。「涙」なしには読み終えることのできない北村薫の代表作。


<感想> ★★★★☆

本書は該当作ナシだった前回の直木賞にノミネートされた作品です。

ご存知の通り直木賞の選考基準は「すぐれた大衆小説」となっています。

個人的な見解を加えるなら、純文学志向の読者、エンターテイメントを中心に

読んでいる読者、普段あんまり本を読まない読者。 あらゆる読者層の7割を

納得させる力を持った作品こそが直木賞を授賞する条件ではないかと思いま

す。技巧に走りすぎてもダメだし、プロットだけで押していくのもダメ。 

革新的でありながら、一定基準を超えないオーソドックスさを併せ持つ作品。

もちろん、それらを兼ね備えた作品は文句なしに面白いわけですが、それを意

識するあまりに、作家本来が持っている個性が薄まってしまうというのも事実

です。 従来からの読者に「あれ、いつもとちがうよ・・」感じさせてしまう何

かです。 


さて、前置きが長くなりましたが本書に関していえば北村薫さんは、ハナから

直木賞などを意識していなかったと思います。 

北村薫さんの読者層は「30才から団塊直前までのそこそこ本を読む女性」とい

うイメージがあります。 本書も、主人公は高校時代からつき合いのある40代

前半の女性三人です。 友情物語といえば安っぽく感じてしまいがちですが、就

職、結婚、子育てという順序を経ていくなかで、女性が10代からの友情を維持

することはただでさえ難しいものです。 それを肌で感じていないと大切な友達

を失うことの悲しさを理解できません。 これに関して二十代の男性読者は、お

手上げ状態です。 

さらに、不治の病に冒される千波ですが、具体的な病名が記されてはいません。 

死に至る病状をリアルに描けば作品に緊張感が出て、より多くの読者を惹きつ

けことが可能なのに、あえてそれを避けているようにも感じます。  

特定のある病気について描くことが、この小説の目指すところではないの

で・・
とあとがきに書かれていますが、ココから作者の思いを知ることが

できるような気がします。 この本を家族が寝静まったリビングや、一段落つ

いたキッチンで開く読者がいるように、病院のベッドで開く読者もいます。 

若い頃から北村作品を読み続けて、新作を楽しみにして手に取った読者。

そこに自分と同じ病名が記されていたら・・・・

作者は、筆を進めながらそんな状況をイメージしたのではないかと思います。


とにかくジミで直木賞に不向きな作品ですが、北村薫という作家を最も理解で

きる一冊です。 『月の砂漠をさばさばと』をお読みになった方はもちろん、

登場人物と同世代の方に強くオススメします♪

  
 
05-09(水)

「新参教師」 熊谷達也著


損保会社支店長の安藤はリストラに備えて会社を辞め、教員となる。生ぬるい教育現場に民間力をと張り切った安藤だが、サラリーマン時代の常識がまったく通用しないことに驚くばかり。さらには未経験者にも関わらず、いきなり3年生クラス担任となり、とまどう事の連続だった。しかも、誰かが自分を陥れようと、あの手この手の嫌がらせを仕掛けてくる……。果たして犯人は誰なのか?

<感想> ★★★☆☆

ちょっと前、というか今でもそうかもしれませんが、民間経験のある人を教育

現場に・・というのが流行りました。 本書の主人公はまさにそれで、損保会

社のサラリーマンが教員になるという筋立てです。 


最近のTVドラマがそうであるように、この作品の中にもコマッタちゃん先生

がたくさん出てきます。 そこに民間にいた主人公が改革に・・というのが定

番ですが、この主人公もかなり打算的で決していい先生ではありません。 そ

んな学校の中でドタバタがあって最終的には落ち着くべきところに落ち着くわ

けですが、ちょっと中身が軽いなぁ~というが正直な感想です。 


そこそこ面白いし読者を引っ張っていくテクは秀逸ですが、あとに何か残るか

なぁ~といえば何も残らないような気がします。『邂逅の森』のイメージで読む

と明らかにハズします。 

あえて言うなら最大のオチは著者略歴。 熊谷達也さんは中学の数学教師を経

て、損保会社のサラリーマンになっています。 つまり主人公とは逆の経歴だと

いうことです。 あくまで100%の作りモノではなく多少のリアリティーがあ

るのかなぁ~というのが、余韻といえば余韻かもしれません。

 
05-05(土)

「邂逅の森」 熊谷達也


秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。鉱山で働くものの山と狩猟への思いは断ち切れず、再びマタギとして生きる。失われつつある日本の風土を克明に描いて、直木賞、山本周五郎賞を史上初めてダブル受賞した感動巨編。



<感想> ★★★★★

以前、リンク先の方の感想を拝見して気になっていた一冊です。

本書は大正末期から昭和初期を舞台にするマタギの物語。

マタギとは北海道から日本海側の東北地方に存在した狩猟集団です。 

頭領(スカリ)と呼ばれるリーダーを先頭にカモシカや熊をその対象にし

ますが、活動の時期は農閑期。 厳冬期の山に踏み入ることは、半ば死

を意味しているせいか、語り継がれるオキテや伝統は、自然に対して敬虔で、

同時にそれは、彼らが猟師でもハンターでもなくマタギと呼ばれる所以に

もなっています。

さて、この手の作品は徹底した取材が要求されるせいか、自然主義(写実

主義)を重んじる傾向が強いように思います。 つまりはストーリーより

は対象の風俗や習慣を中心に描くということです。 もちろん、それを否定

するつもりはありませんが、普段エンターテイメント中心の読書をしている

と物足りなさを感じてしまうのも事実です。 しかし、本書では主人公の半生

を中心に据えることで、読者を飽きさせることのない超一級のエンターテイ

メントに仕上げています。 特に壮年に至った主人公と山のヌシである熊との

格闘は圧巻です。 ちょっとやりすぎの感は否めませんが、自然の脅威をエン

ターテイメントの手法で・・という点を踏まえるなら、王道なのではないかと

思います。 


マタギに関しては、西村晃(←二代目黄門様)が老マタギを演じた『マタギ』

という映画があります。 残念ながらDVDは出ていないようですが機会があ

ればぜひ♪
 
05-05(土)

「ワシントンハイツの旋風」 山本一力


中学生の謙吾は、母と妹を追って高知から上京した。昭和37年、新聞配達でまわるワシントンハイツは、渋谷区にありながらアメリカそのものだった。謙吾は高校を卒業し、旅行会社へ就職する。東京オリンピックや万博に沸く昭和。ひたむきに働き、ひたむきに恋をする。自身の青春を描いた、初めての現代小説。



<感想> ★★★☆☆

『あかね空』で直木賞を授賞した山本一力さん唯一の(たぶん)現代小説です。

あらすじに書かれている内容は、そのまま著者の略歴とも重なるので、自伝的な

作品といって差し支えないと思います。 

山本一力さんと言えば、膨大な借金を返済するために小説を書いたという

エピソードが興味深いわけですが、本書で語られるのは中学時代から20代

半ばまでです。 ワシントンハイツ(渋谷にあった米軍の住宅)や東京オリ

ンピック、大阪万博が描かれていますが、あくまで時代背景として描かれて

いるのみです。 もうちょっとそれらを掘り下げれば面白味もあったように

思いますが・・・。


さて、男性作家の描く青春モノには必ずと言っていいほど、エッチの手ほど

きをする年上の女性というキャラが不可欠です。 本書でも登場するし、夏

目漱石の『三四郎』の冒頭にもそんなシーンがあります。 まぁ~水戸黄門

における由美かおる入浴シーンのようなものなので、云々するつもりはあり

ませんが、たまたま入った食堂の人妻(本書)とか、列車で向かい合った女性

とか(『三四郎』)・・ザンネンながら私はそんな経験は皆無ですが、実際

のところはどうなんでしょうか? 

「実は俺・・」という方がいらっしゃれば経験談をお寄せください。 

もし、そんなコトが巷に溢れかえっているとすれば、カツどん食べたり、電車

に乗ったりする度にドキドキしちまいますね(笑)
 
05-05(土)

「あしたはうんと遠くへいこう」 角田光代

泉は田舎の温泉町から東京に出てきた女の子。「今度こそ幸せになりたい」―そう願って恋愛しているだけなのに。なんでこんなに失敗ばかりするんだろ。アイルランドを自転車で旅したり、ニュー・エイジにはまったり、ストーカーに追い掛けられたり、子供を誘拐したり…。波瀾万丈な恋愛生活の果てに、泉は幸せな “あした”に辿り着くことができるのだろうか?新直木賞作家がはじめて描いた、“直球”恋愛小説。


<感想> ★★★☆☆

本書は、女性主人公の17歳から32歳を描く恋愛小説です。

1985年から2000年までの時代背景もきっちり描かれています。

当時の雰囲気や匂いを感じ取れる世代なら身悶えしてしまうと思います(笑)

ただ、それを除くと、主人公が突き抜けた恋愛をしているせいかイマイチ

感情移入しにくいのも事実です。

文庫の解説で穂村弘さんが、我々の世代は自意識過剰で恋愛に対する期待

値を増大しがちだと書いていますが、まぁ~そんなモノかもしれません。

i-Pod全盛の時代ですが、カセットのオリジナルテープを作って、気になる異

性に渡した記憶のある方には、懐かしい気分で読むことができると思います。 



 
05-05(土)

4月の書籍代


すっかりご無沙汰でございます 

生きていますよ 

世の中はGWのようですが、私は通常営業です 

代休欲しいなぁ~

というわけで4月の書籍代です 

7冊 6,144円

今月は新作を買ったので、ちょいと散財しちまいました 

4月の大当たり 




4月の当たり 

   

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。