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Author:きたあかり
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04-03(火)

「短編集」 柴田元幸編






誰もが何か隠しごとを持っている、私と私の猿以外は(クラフト・エヴィング商會)/植木鉢(戌井昭人)/「ぱこ」(栗田有起)/物語集(石川美南)/朝の記憶(Comes in a Box)/箱(小池昌代)/祖母の記録(円城塔)/海沿いの道(柴崎友香)/『物理の館物語』(小川洋子)




<感想> ★★★☆☆

本書は翻訳家の柴田元幸さんが編んだアンソロジー。
純文学系のちょっとクセのある作家の作品が収められています。

久しぶりにクセのある小川作品が読めてよかったし、栗田さんのわけわからない感も堪能することができました。 

他の作品も冒頭から物語に引きずり込まれるタイプが多いように感じました。 ちょっと空いた時間にスタバで読むという読書スタイルに合っていると思います。 

戌井昭人さん初読みでしたが◎ 柴崎友香さんも悪くはないと思うんだけど相性悪いんですよね。 これこそ!!という柴崎作品があればどなたか教えてください。


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03-31(土)

「木暮荘物語」  三浦しをん






【内容情報】(「BOOK」データベースより)
小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年。空き室あります!安譜請ですが、人肌のぬくもりと、心地よいつながりがあるアパートです。うまい、深い、面白い。三拍子揃った会心作。





<感想> ★★★☆☆

新刊の『舟を編む』が話題になっている三浦しをんさん。 モーレツに読みたい気分ですが角田光代さんの新刊を買ってしまったので今月は無理です。 というわけで、ちょっと前の作品である本書を図書館で借りてきました。


さて、木暮荘というおんぼろアパートを舞台にした本書は連作短編の形式がとられています。 老若男女それぞれの「性」をテーマにした作品です。 「性」をテーマにした作品は、ドロドロに煮込んだバリバリの純文学か、奥田英朗さんの『ララピポ』のようにドタバタに終始したナンセンスものかの両極端に分かれるパターンが多いような気がします。


それを踏まえるなら、このテーマでバランスの取れた読みやすい作品を創りだすというのはホネで、さらにそれを読者層の大半を占める若い女性に読ませる作品に仕上げるとなるとかなりの工夫が求められるのではないかと思います。 しかし、それをすんなりこなしたうえで、いやみにならない程度の「深み」を加味する。 三浦しをんさんは作家以上に職人です。


個人的によかったのは、栗田有起テイストの『柱の実り』と、ちょっと重たい感じの『ピース』。 オッサン目線で読むなら『心身』も悪くないと思います。 『穴』は必要以上に踏み込んでないところが、しをんさんらしいところです。 『嘘の味』も嫌いではありませんが、ちょっとバランスを欠いているように感じました。 


しをん親方の職人ワザを堪能したいとお考えの方におススメです。



 
03-12(月)

「妖談」  車谷長吉







【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「この世で人の欲ほど怖いものはない」あさましき“業”に憑かれた人々を描く掌篇小説集。







<感想> ★★★☆☆

最近は作家というより、朝日新聞土曜版の人生相談コーナー「悩みのるつぼ」で広く認知されている車谷長吉さん。 本書はそんな車谷さんの作品集です。短い話がいくつも入っているので、短篇というよりは掌篇といったところです。

さて、本書のコンセプトをひとことで言うなら、欲に取りつかれた人たちの妖談。 金、名誉、性欲。 それらにとりつかれた人々を独特の長吉節で一刀両断にしています。 特に高学歴の女性に対する視点は偏見以外のなにものでもありませんが、それも含め小気味いい印象を受けました。

作家になることは、人の顰蹙を買うことだ。 長吉さんは作品の中で度々宣言していて、たしかにそんな作品も多いわけですが、この人の魅力は、ニコリともせずに突然面白いことを言ってのける点にあると思います。 本書で言えばで『信子はん』。 陽美はんを食べてしまった信子はんの生命力にビビりまくる長吉さんが笑えます。 そして、その文書のクオリティーはあくまで高い。 

「悩みのるつぼ」ファンで、車谷作品が未読だという方におススメします。


 
02-25(土)

「東京番外地」 森達也


東京番外地、それは普通の人が何となく忌避してしまうところ、近すぎて焦点距離が合わなくなってしまったすぐそこの異界。皇居、歌舞伎町、東京拘置所、山谷、霞が関-。あらゆる違和にまなざしを向けてきた著者が、無意識の底に沈んだ15の「聖域」を旅する裏東京ルポルタージュ。そして初めて出会う、この街の知られざる素顔とは-新たに「番外編・東京ディズニーランド」を追加収録。


<感想> ★★★☆☆

あらすじにもありますが、本書は東京にある真空スポット的な位置

づけをされている場所をルポした作品です。 著者は映像作家の

森達也さんです。


さて、映像を見ても文章を読んでも森達也という人は極めて個性

的だと感じます。 その個性を好きか嫌いかで読者の評価は別れ

るのではないかと思います。 


読書メータのレビューには「煮え切らない」「不完全燃焼」「青臭い」

との記述が数多く見られましたが、それを否定するつもりはありませ

ん。 ただ、それは、文章や記述の瑕疵ではなく前段で触れた著者

のスタイルです。 そのあたりを評価できるなら面白い読み物になる

のではないかと思います。

 
02-25(土)

「クワイエットルームにようこそ」  松尾スズキ



恋人との大喧嘩の果て、薬の過剰摂取で精神病院の閉鎖病棟に担ぎ込まれた明日香。そこで拒食・過食・虚言・自傷など、事情を抱えた患者やナースと出会う。普通と特別、正常と異常…境界線をさ迷う明日香がたどり着いた場所はどこか?悲しくて笑うしかない、絶望から再生への14日間を描いた、第134回芥川賞候補作。


<感想> ★★★☆☆

本書は松尾スズキさんの芥川賞ノミネート作品です。

この作品で、作家・松尾スズキを知った方も多いのではないでしょうか?


さて、芥川賞ノミネートの時は「ゲロ」が一人歩きしていて読む気がしませ

んでしたが、思った以上に読みやすい作品でした。 

女性の痛さといえば女性作家の専売特許のようなところがありますが、松

尾スズキさんはそのあたりも巧みだと感じました。 

 
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